on the tightrope

「気合乗り」

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2000年8月11日(金)

最近はちょっといい店に通っている。なにがちょっとかと云うと、別に抜群にいい店と云うわけでは無いからである。最近はついぞそんな店を見たことが無い。ま、それでもちょっとはいい店なので、あまり詳しいことが書けない。なにしろタダでさえ競争が激しいのだ。ちょっとしつこいが、ちょっといい店なので常連が多い。それも年寄りが多い。年寄りは朝が早い。僕は朝が遅い。ただ幸いなことに年寄りの客というのは腰が落ち着かないのですぐ移動してくれるからなんとか打てる。とまあ、こんな具合だ。

僕の場合、何故か不思議なことに店を換えると、通い始めは勝てないことが多い。滅茶苦茶回る台とかを打っても。その時点で大抵悩み始めるのだが、最近はツキとかじゃなくて、ここまで不ヅキが多いとそういう運命なのだと思うことにしている。

それはともかく、最近に至ってようやく普通に勝てるようにはなってきた。なったはいいのだが、どうも意欲が湧かないのだ。まるで登校拒否児童である。もしくは五月病になった引き篭もりである。競馬で云えばパドックで全然気合が乗らず走る気が無い状態である。ちなみに別に馬っ気を出しているわけでは無い。ひとつには暑いせいで夏バテが遂に前頭葉まで至ったのか、生来の怠けグセが全身に転移でもしたのか、よくわからないが打つのが苦痛でしょうがない。たぶん、この店は僕がこれまで通った店の中では混んでる部類であること、周りの客がやたら入れ替わるので落ち着かないことが一番の原因だろう。なにしろ、土日ともなると満員になってしまう店なのだ。その代わりに土日はケロケロにシメる。なにしろ、ちょっといい店なのだから。

もうお盆の時期だし、相変わらずまるで意欲は湧かないのだが、昨日本業の都合で打てなかったこともあり、重い腰を上げて行ってみた。着いたのは開店時間の一時間後。思ったほど混んではいなかったので、めぼしいところを見てまわる。とは云っても、客の付くシマは付いてしまっている。ちなみにこの店ではルールの都合で現金機しか打っていない。何故か不思議なことに釘の渋いシマから先に埋まっている。他人が打つとボコボコに当たるらしいが僕が打つとなかなか当たらないスペック激アマの某時短機はみな寄りが出来ておらず、せいぜいいいとこで25・6回どまりだろう。一応一昨日も打った某時短機にアキを見つけカバンを置いたが、某権利モノにもちょいアキ、同じく某電役にもちょいアキ。権利モノの方はほとんど打ったことが無いのでパスして、なんとなく今日は某電役から打ってみることにした。釘的には回りは足りる筈だが。

と云うわけで打ちながらふと最初にカバンを置いた台の方を見ると、常連のおっさんがすかさず座っている。しょうがねえなあ。それはともかく、思ったよりも2回転ほど回りが足りない。それでもまあ打てる回りの筈だが、ふと盤面右を見るとげっ、これでは権利中回らん上に空振りしそうだ。そもそも最初からやる気が無い上にますますシラけてきた。しかしもう一台を取られた以上しかたなく打っていると当たった。...で、予想通り。どっちらけ。でもまた当たっちゃった。しかし、この調子だとこの回りじゃ高が知れてるなと思いながら嫌々打っていると、例の台のおっさんがいなくなった。すかさずひと箱だけの持ち玉を流して移動。

は、これで回らんわけないだろう。ほれ、回る回る。と打っていると当たった。とここまではよかったのだが、このひと箱から一向に増えない。もういつノマれるかと気が気では無い...ノマれた。しかし、1500円追加で当たった。で、また全然ここから増えない。気がつくと何時の間にか店内がやけに混んでいる。そうか、もう今日あたりから盆休みが始まってるのだな。ああ、嫌だ嫌だ。帰りたいな。隣でこのあいだ僕が打ってちょいシメられた台でおばさんがポンポン当たってるし。しかしなんでこう気持ちが乗らないのだろう。ボーダー五割増しの台打ってるのに。それにしても食いつき悪いな、こういう日に限って。ああ、帰りたい。なんだか知らないけど苦痛だ。もしかして頭と体が既に夏休み状態に入っているのか。一年中夏休みみたいなものなのに。あ、またノマれた。もう四時だし帰ろ。帰ろ。

本日の収支 −5,500

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