読書の秋、か

秋晴れ。今日は昨日ほどではないにしろ、やっぱり元気がない。まあ元気のあるうつ病の人はあまりいないと思うけど。夕方、例によってソファで昼寝をしようと思って頓服2錠飲んでタオルケットを掛けたが寒くて眠れない。結局、アルパカの毛布の上にさらにタオルケットを掛けてようやく眠れた。なんでこんなに寒いんだ、ってぐらいに寒かった。さすがにその後は暖房使用。その後の記憶が定かでないが、たぶん寝転がって本を読んでたか、ネットをしてたかのどっちか。昨日読み終わったチャンドラーの「ロング・グッドバイ」があまりにも素晴らしいので、次に読むものに迷う。昨夜寝る前に梶井基次郎の掌編をひとつ読んでみたのだがいかにも物足らない。フォークナーの「響きと怒り」にもう1度挑戦してみようかと思ったが最初の3ページぐらいで挫折。しょっぱなから登場人物が何故か信州弁で喋っているのはあまりにもシラける。途中まで読んだボルヘスの「伝奇集」を手に取ってみたりもしたがしっくり来ず、結局丸山健二の自選短編集(やっぱり途中まで読んでる)を読み始める。50年代のロス・アンジェルスから一気に長野の谷間にワープ。ホントはエルモア・レナードを再読したいところなのだが、立て続けにハードボイルドを読むのも何かと思って。

深更、学生時代の自分のバンドの古いテープを聴いていたら、聴いたことのないものが。バンドを始めて間もない、二十歳ぐらいのときの練習風景の音源だった。あのころ、僕らはまだ子供だった。だから訳もなく突っ張っていた。だから、「フォークソング愛好会」というサークルなのに、今でいうジャズ・フュージョンみたいなインストゥルメンタルをやっていた。今考えると怖いものは一杯あったんだろうけど、怖いもの知らずだった。そんなジレンマの中で、僕らはあがいて、そして楽しかった。もちろん、サークルでは浮いた存在になったけど。

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