とんねるずの「食わず嫌い王選手権」、家にいるときはなんとなく見ているのだが、僕は基本的に光り物と内臓系、それに肉の脂身あたりがダメなものである。だいたいにおいてルックスで食べられないのだ。たとえば、僕の田舎あたりでよく食べるハタハタという魚(秋田あたりが名産だと思った)とかは、どうしても水死体そのままに見えてしまうのだ。生臭いものとか脂身系はそもそも嫌いなので、それっぽく見えるものもダメ。たぶん脂がダメというのは胃が弱いせいとかもあるのだろう。内臓系はどっからみても内臓に見えるからね...食わず嫌い。
たぶんうちの田舎の方の特産物(?)になると思うのだけど、イナゴの佃煮というのがあって、見ようによってはバッタそのまんまの佃煮なのだが、僕はこれが滅茶苦茶好きで、子供のころはこれと味噌納豆で一冬ご飯を食べたこともある。これなんかは見てくれで特に女性とかは食べられない人多いんだろうな...うまいんだけど。
そもそも男というか、男の子というものにとって、虫というのはかっこいいものだったりするのだ。ま、ものによるけど。要するにカブトムシとかクワガタとか、カマキリとかはメカニックなかっこよさがあるんだと思う。バッタとかもこっちに入る。従って、メカニックじゃないデザインの虫、例えば芋虫とかはこの範疇に入らない。まあ、芋虫とか大好きなんていうと、あまり尋常な趣味ではなさそうだ。カブトムシの幼虫とかもそれ系でインパクトあるよな...。
前にもちょろっと書いたことがあるけど、うちは一階で湿気がたまりやすく、暑くなってきた最近はゴキブリがやたらとその辺を這い回るようになった。で、強力スプレー持って追いかけて殺しまくったりしてるんだけど、考えてみるとゴキブリという虫はどんな害があるんだろう?よくわからないんだよね。まあ、黴菌とかを運ぶので不潔とか言うことなんだろうが、それはどの虫も一緒なような気がするし、要するに見てくれが気色悪いということなんだと思う。あの黒光りするところがなんか嫌悪感を誘うのである。それとあの大きさと、動き方(スピードも含めて)だろうな...。なんかデカいゴキブリってぎょっとするもんね。同じ黒光りするものでもカブトムシとかクワガタだったら、大きければ大きいほど喜んだりするんだけど。前にこのコラムで書いた学生時代にバイトしていた中野の喫茶店で、デカいゴキブリが飛び回ったことがあって、それこそ大騒ぎだった。
見てくれが似たようなもので、海辺の岩場とかに群れをなしているフナムシもあまり気色のいいものではない。とにかくどうしたんだろうというぐらい数が半端じゃないし。あれが全部ゴキブリだったらちょっと洒落にならんな。むかしジョージ・A・ロメロかなんかの映画にそんなのがあったけど。
見てくれがダメと言えば、僕は両生類があんまり好きではない。カタツムリとかナメクジとかもそう。要はあのぬめっとした感じが嫌なのだと思う。僕の実家の向かいが大きな寺で、子供のころはよく墓地で遊んだのだが、カタツムリとかよく踏んづけたので、あのつぶれる感じが嫌なのだ。見てくれで一番気色悪いと思うのは足の生えたおたまじゃくしだけど...うっ、思い出した、気持ち悪い...。
カエルと言えば、もっと気色の悪いことを思い出したぞ。僕の通っていた小学校は街のはずれの方にあって、今はもう新興住宅地みたいになっているのだが、当時は田んぼの真ん中、という感じだった。それで学校に行く手前の道は田んぼの中の一本道、という感じだった。要するに道の両脇が田んぼなので、雨が降った直後は道をはさんで大量のカエルがカルガモの如く移動したりするのだが、ある日、大移動の最中に車が通ったらしく道一杯にカエルの死体が散らばっていて足の踏み場も無かったときがあった。気色悪かったなあ...うっ、書いてて気持ち悪くなってきた。
ん?気がつくとやたら気色の悪い話になっているではないか。食後の人、ごめん。