方向感覚

夕刻、例によってソファで昼寝をして、上下左右完全に方向感覚を見失う夢を見た。自分では立ち上がったつもりでも世界が縦にならないのである。いろいろと試みてあがくのだけれど、斜めになったり、どうやっても世界がヴァーティカルにならない。立っているのか横になっているのか分からないのって結構怖い。必死になればなるほど床の上を這いずり回っているような感覚。目が覚めたときのザムザもこんな感じだったのだろうか。

目が覚めて、世界が上下左右普通に見えるのにほっとした。いずれにしろ、僕らは世界を脳というフィルターを通して間接的にしか把握出来ないし見えない。だからうつが酷いときの僕や今の母のように、ときどきいいことがさっぱり見つけられなくなる。世界がひたすら憂鬱なものになる。世界は色を失う。それはある種のベクトルを見失っている、方向感覚を失っているような状態だ。今日の夢の感覚は、クオリアって奴だな。極論を言えば、僕らの見ている世界は常に心象に過ぎない。だから僕は世界は主観的にしか存在しないと思う。しかしだからこそ、ときには劇的にいい方向へと変ずることもある筈だ。確かに今は沼の底に沈殿しているようではあるけれど。

出口は常に在る。僕らはただそれを見失っているだけだ。

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