ドタキャン
<意味>土壇場でキャンセルすること。
僕はずっとドタキャンのことをドテキャン(笑)だと思っていた。いまでも偶にそう言ってしまうことがある。発音的には大差ないので、たいてい誰も気づかないが。人間最初に刷り込まれたことからはなかなか抜け出せない。
そういえば、以前テレビで音痴は治るという番組をやっていた。音痴の原因は乳児のころに形成される音階スキーマというものが、親などの環境から間違って形成されることによって起こるということだ。要は最初の情報が間違っていたということ。
中学生ぐらいまで「醍醐味」のことをゴダイミと覚えてしまっていた。これは親が気づいて直してくれたので、それほど恥をかかずに済んだ。傑作だったのは、うちの母親が代々木のことを佐々木と間違えたことがあった...ま、あまり身内の恥をさらすこともないが。
似たようなことで、確か大井町線でよく見かける「おこと教室」という看板は、一瞬「おとこ教室」に見えてしまう。まったく、漢字で書きゃいいのに。
前回も登場した同級生で一緒にバンドをやっていたA。彼は学生のころまで少女漫画に出てきそうな美少年で、僕らのバンドが彼の母校である湘南のK高校の文化祭に出たときは「ゲストA」という張り紙がしてあったぐらいの地元のアイドルだった。育ちも抜群で親は大学教授、自身もフランスに留学していた経験がある。ちなみに僕の卒論のフランス語訳は彼にやってもらった。もう時効だろう。そのAとは大学に入ったときからの大親友なのだが、あるときAがなんかのきっかけで、「それは”すじん”っぽい...」とかの発言をした。「すじん?」僕は一瞬なんのことかわからなかったが、次に頭の中で漢字をあてはめて彼が「素人(しろうと)」のことを言ってるんだと気づいた。洒落で言ってるのかと思ったが、しゃべってる様子を見るとどうやらそうでもなさそうだ。親友としては教えてあげた方がいいのかもと思ったが、なんか言い出せなかった。彼に恥をかかせたくなかったのだが、いま考えてみると教えてあげた方が他で恥をかかせずに済んだよな...。
いずれにしろ、先入観ほど厄介なものはない。
全然関係無いが、デラマイッタ(パチンコの機種)の「カモンリーチ」の「カモン、カモン...」というのは、僕にはどう聞いても「ツモ、ツモ...」としか聞こえないのだ...。そう言えば最近マージャン全然やってないな。