time is money vol.1

「メインデジタルの短縮」

パチンコをしないひとにはわからない言葉が出てきます。悪しからず。

最近はもう全然みかけなくなった大一の「セブンゲッター」という時短デジパチを一時期よく打っていた。

初めて打ったのが3年ぐらい前で、上野毛のH店だった。そのころはちょうど会社を辞めたばかりで、どちらかというと競馬に熱中していた時期だったが、当時つきあっていた彼女がパチンコ依存症(もう死語か?ちなみに彼女はその後全快)だったせいもあり、自宅近辺のパチンコ屋を二人であちこち回っていた。旧フルスペックのCR機が全盛のころで、「花満開」がいまのモンスターハウスのようにシマの多くを占領していた頃だ。学生のころ以来パチンコから遠ざかっていた僕は、ごくたまに打つときは、「CR RYU−OH」とか「花満」あたりを何も知らないで遊びで打っていたぐらいだった。

たまたま入ったH店で、デジパチの中で一番地味な存在がこの「セブンゲッター」だった。今は少なくなった赤一色のドット表示で盤面全体も赤っぽく、見かけはほんとに地味だった。当然のごとく客付きも悪く、シマも空いていたので、CR機で当りが引けなかった僕は「こういう地味な台の方が当る確率が甘いんじゃないか」という素晴らしく論理的な発想で、なんとなく打ってみたのだった。(要するに、当時の僕は大当り確率もようわからんで打っていた訳である。)そうしたら案の定(?)すぐに当りを引き、結果ノマれはしたが「やっぱりパチンコは当る方がおもしろい」という超短絡的な感想を抱き、この台を打つようになったのだった。

後日調べてみたら、大当り確率247分の1で3分の1で次回までの確変(小デジ)という今考えると辛いスペックだったのだが、僕はこの台と相性がよく、4・5万勝つことも珍しくなかった。(客付きの悪い台だったので、店もボーダー以上の台を置いていたんだと思う。)大一のウリであるスペリが入ると高確率で当るという魅力もさることながら、確変中の止め打ちを覚えたのもこの台が最初だった。賞球が7個なのでおもしろいように増える。ちょっとハマると1箱近くは平気で増えた。

こんな何も考えてない当時の僕が結構な額を勝てたのは、今考えると、保留3個から効くメインデジタルの短縮が強力だったことが大きい。回る台の時間効率が非常によかった。大一の台は最近の台こそ並みになったが、確率は悪いがメインデジタルの消化効率はいいという台が多かった。現役の3回権利モノ「メガトンパンチ」も、保留3個から強力に短縮が効くので、ボーダー程度の台を今でも思わず打ってしまうほどだ。

その後メインにしていた「ハニーフラッシュ7」(復活して欲しい!)も保3からの短縮が死ぬほど効いて、高確率・大量出玉とあいまって楽しい台だった。そういえばこれも最近みかけなくなったが、同じ西陣の「CRラッキートマト」も保3から短縮が強力に効いた。この台は新基準ぎりぎりの359分の1という確率なので、それでなくても新基準CR機に偏見を持っていた僕はずっと敬遠していた。たまたま、雑誌にホール関係者の「甘すぎて回せない」というコメントが載っていたので、試しに打ってみてわかった。もともとのゲージも甘いので、ちょっとアケば時間効率は非常によい。その後すぐはずされてしまったのが残念だ。

新基準機にはもう免疫ができたが、最近の機種は保4だけデジタルの短縮が強力に効くという台はあるものの、全体的にデジタル画面が大きくなったせいでゲージが悪い機種が多いので、ちょっとシメられると極端に時間効率が落ちるのが最大のネックだ。常時保留フル点灯のぶん回りの台を探せばいいという話もあるが、少なくとも僕の行動範囲には皆無に近い。(基本的に無制限の店で打つのと、新装時は打たないため。釘を見る限り新装時もブン回りではなさそう)最近のデジパチの中ではSANKYOの「フィーバーナイン」シリーズが、そこそこ安定して回るので時間効率のいい印象だ。

そんなこんなで、メインデジタルの短縮による時間効率というのは、利益効率を上げる要因として非常に大きい。かの石橋達也氏もとっくの昔に名著「食えるパチンコ」(ボーダーラインの理論を最初に紹介した?)に書いているほど、勝つためのごく基本的なスペックだ。でパチンコ雑誌関係者(もしくはメーカーのホームページ)にお願いしたいのは、スペックを載せるときにメインデジタルの回転時間(保留ごとの)を載せて欲しいということ。たまに機種によっては載ってたりするが、ほとんど載ってないのが現状。まあ、打ってみりゃわかるんだけど、事前にわかってれば非常に助かる。リーチの信頼度なんかわかってもちっとも勝率にはつながらんもん。

追記−文中のCRラッキートマトの短縮の記述ですが、今日古い雑誌を整理していたら保4のみの間違いでした。結構回るゲージだったので、僕の記憶違いだったようです。(25/nov/98)

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