wonder-ful world vol.13

「不思議なこと その13 世界が変わるとき」

ちなみに、クインシー・ジョーンズとジョージ・ベンソンはデキてます。マジ(クインシーのマネージャー談)。ただし、10年ぐらい前(笑)...

世界というのは、意外と些細なことで劇的に変わるものである。

例えば、スティーブ・ミラー・バンドのギタリストという暑苦しい立場にあったボズ・スキャッグスが小粋に決めてモータウン・サウンドに乗せて「ロウ・ダウン」を唄い始めたとき。

例えば、譜面が読めなくて少々融通が利かないハード・ドライビングなバップ・ギタリストだったジョージ・ベンソンが唄に目覚めたとき。

例えば、道の向こうからステテコ姿の川俣軍司が歩いてくるのに出くわしたとき。

例えばたまたま預金を下ろしに入った三菱銀行に、帽子にサングラスの梅川昭美がライフルを持って入ってきたとき。

例えばある日、テレビをつけると、最近知らぬ間に首相になっていた小渕氏が「平成」と書いた紙をかざしているのを見たとき。

例えば、深作欣二に替わってビートたけしが「その男凶暴につき」のメガホンを取ることに決めたとき。

例えばある日、気がつくと自分が40代になっていたとき。

例えばある日、今日ぐらいは付けなくてもいいかな、などと思ってしまったとき。

そして、あなたに出会ってしまったとき。

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