エピローグ

9月19日、土曜日。

彼女が狂った。完全に狂ってしまった。7年前、母が狂ったときと同じだ。妄言ばかりを口にする。もはや彼女に対して好きとか嫌いとかの感情はなく、恐怖しかない。最後の電話をかけるかどうか迷ったが、LINEの通知をオンにした。彼女からの最後の電話は「もう別れるから。元気でね。さよなら。それだけ」。文言通りであるならありがたい。

性根が腐っているだけならまだしも、狂ってしまってはもうお手上げ。どうやら僕の孤独死は確定したようだ。

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