11月7日、金曜日。
8時31分起床。
朝起きてチャートを立ち上げてびっくり。昨夜寝る前に何があるか分からないから一応外しておくかと外した指値のレートでピンポイントで押し目が来て反発していた。唖然。とはいうものの、業務的には朝取ったポジションで午前中にほぼほぼ日当分ぐらいは叩けた。
半分ぐらいまで読んだ本の貸し出しを延長してもらおうと図書館に行ったら、予約が入っているということで仕方ないかと諦めようとしたら、明日までなのでそれまで読んだらどうですかと受付のお姉さんに言われてそれもそうだなと持ち返った。
そんなわけで帰宅後読み始めたのだが、近年は寝る前に寝床で読む癖がすっかり沁み込んでおりなかなか読み進まない。これは明日まで読み終えるのは到底無理かも、と思ったのだが途中から物凄く面白くなりストーブを焚いた台所に移動して、結局残り200ページあまりを一気に読み終えた。
ということで月村了衛「地上の楽園」読了。読み終えてみると凄まじい小説だった。人生観が変わるぐらいの。自分が生まれた昭和34年から始まった北朝鮮の帰国運動。地上の楽園に帰国できると謳って何万人もの人々をこの世の地獄に送り込んだ。出発までの経緯を描いた第一部はもどかしいが、現地に入ってからを描いた第二部がとにかく凄い。これまでいろんな小説を読んできたが、ここまで主人公が酷い目に遭うものはなかった。人を虫けらのように殺す当時の北朝鮮。ありとあらゆる不幸が襲ってくるその生き地獄の中を生き抜く不屈の男。第二部のラストは物凄いカタルシスがあった。後日談的な終章はおまけみたいなものに思える。とにかく当時の北朝鮮での「帰国同胞」があまりに悲惨過ぎて、これに比べたら自分の悩みや心配事など何ほどのものでもないと思える。史実に基づいているので政治家やマスコミも実名で出てくる。月村もとうとう腹を括ったなという。必読の傑作。

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