空蝉

今日も朝から涼しかった。どうもここ最近、一日の調子の波が前の方にずれているようだ。今朝も眠気が取れず、午後も2時には業務を切り上げて帰宅したのだが、もうそのころには気分が悪く、ただの具合の悪い人になっていた。よってまたソファにて5時まで死亡。覚醒後は割りとマシだったが、やけに空腹を覚え、文庫化されたJ.G.バラードの「殺す」を買いたかったので本屋に寄るついでに駅ビルで冷麺の夕飯を済ませる。久しぶりに寄った本屋だが、いつもなら読みたい本ばかりで困ってしまうのに、どういうわけか今回はそうでもなく、目当ての「殺す」がやたら薄いのに630円というのはいくらなんでも高すぎる、と思って買うのを止めた。だが読みたい。他に読みたいと思ったのは続々と文庫化されているカズオ・イシグロ辺り。帰り道、すっかり夜になった遊歩道を歩いていて、蝉の声がぴたっと鳴り止んでいることに気づく。もうそういう季節なのだな、と思う。夏の終わり。

夜、ネットでニュースとか読んでいると強い不安感、頓服を飲んで寝るには中途半端な時間なので、少し趣向を変えて昔飲んでいた抗不安剤のセパゾンを飲んでみる。すると、案外と効いた。そんな感じでどうも一日を通して安定しない。最近Facebookでコミュニケーションを取るようになった学生時代のサークルの後輩が、僕の小説を片っ端から読んでいると言うので、昨夜は久々に短編を読み返して手を加えてアップしたのだが、今夜も長いことほったらかしにしていた短編を久しぶりに読んでみる。すっかり忘れていたものだが、思ったよりもまともだった。そのうちアップしよう。

それにしても、今夜は外の方がまったく涼しい。さっき例によって24時間営業のスーパーに行ってきたのだが、ちょうどいい涼しさ。夜の街はひっそりと静まりかえっていて、この中にセシウムの何番とかそういう邪悪なものが潜んでいるとは想像しにくい。まあいまさら過敏になっても手遅れだと思うが。

カテゴリー: 未分類 パーマリンク