12月14日、金曜日。
例によって夢を見ていると、9時55分、ちょうど仲値の時間に病院から来週の母の入院の確認電話がかかってきて起こされた。そこで起きてもよかったのだけれど、トイレに行った後に結局また夢に戻りたくて二度寝してしまった。確かにまた夢を見たが、それはまた違う夢だった。
そんな風に今朝電話で確認したばかりだというのに、夕方の4時過ぎに母のところにいると病院の医者から電話がかかってきて、来週行う予定の検査だけれども大分に血液に詳しい医者がいるので前回までのCT検査のデータを週明けにその先生に送って見てもらってからにしたいということで、結局来週の入院の予定はひとまずなしになった。それを聞いて正直自分としてはほっとしたのだけれど、それはただ単に先送りになって来週病院に詰めなくて済んだというただそれだけのことにほっとしているのであって、考えてみれば治療としては一歩後退なのかもしれない。
今日は母に昨日叔父が持ってきた般若心経の写経をちょっとやらせてみた。ただ薄く印刷してあるのを上からなぞるだけなので5文字ぐらいでもいいからと。すると最初の2文字は昨日とは打って変わってなかなか上手く出来たのだが、3文字目からちょっと怪しくなり4文字目で挫けた。しかしまるで判別不能だった昨日に比べれば随分とましである。それに僕がそろそろ帰るというと、母は両手で僕の腕を掴んだ。それだけで今日は十分に思えた。何も食べたいものはない、何も欲しいものはない、どこにも行きたいところはないという母が、少しだけ欲の片鱗のようなものを垣間見せたから。
今日は日中は雪が降り続いて一時は吹雪みたいになったが、意外なことに雪かきをせずに済んだ。夕方までは結構な勢いで降ったものの、その割には積もらなかったから。ただ日中から気温は0度と低く、母のところの帰りには駐車場に置いた車のフロントガラスががんがんに凍っていた。予報では明後日ぐらいまで雪ということだが、さて。
明日は弟が来るかもしれないということ。雪が多かったら無理はしないように言ってはあるが。