2月4日、火曜日。
午前中に母のいる特養から連絡があり、嘱託医に紹介状をもらったので県立中央病院で受診するということだった。不思議だったのは内科ではなく皮膚科への紹介状ということで、これには僕も特養の看護師も首を傾げた。確かに母には蕁麻疹の症状が出ているのだが、それにしても……。
順番が来て皮膚科の診察を受けると、蕁麻疹は抗生物質による薬疹ということで、それほど酷くないということだった。発熱と疼痛に関しては、医師もなんで皮膚科に紹介されたのかと不思議がっていた。昼を過ぎたので院内で内科に紹介してもらうことはできないと言われ、母は血液検査と点滴を行うことになった。待つこと2時間ちょっと。尿内の抗体菌が原因かもしれないということで尿検査も試みたのだが尿が少なすぎてダメだった。3時過ぎになって再び皮膚科の医師が現れ、やはり血液検査ではCRP(炎症反応)が高くなっていた。熱も38度7分まで上がった。母はときおり全身が痛いと訴える。
そこで皮膚科の医師がふと、前回手術した左足を見て赤くなって熱を帯びていることに気づき、これは蜂窩織炎(ほうかしきえん)なので皮膚科だ、と言った。蜂窩織炎というのは足からの感染症で、発熱、疼痛、発赤などを起こす。言ってみればある種の破傷風のようなもの。それにしてもこの時点まで誰も左足を気にせず気づかなかったということもまた不思議。皮膚科に紹介したのは嘱託医のボーンヘッドと思っていたのだが、結果的には皮膚科の病気ということで結果オーライだった。
そんなわけで母は皮膚科で入院することになった。4時過ぎに7階の病室に入り、僕は4時半ごろに病院を後にした。いずれにせよ、ある種の先入観で嘱託医看護師含め皆すっかり尿内感染とばかり思っていて、抗体菌だから治すことはできないという話になっていたのだが、何はともあれ病名が分かってよかった。
帰るころにはほとんど日が落ちていたが、今日は父の命日なので寺に寄って墓参りをして帰った。父にはとにかく母を助けてくれるようお願いした。
なんだかめまぐるしい展開ですっかり疲れてしまった。箸とスプーンと湯飲みを車の中に置いておいたのに病室に持っていくのを忘れたので、明日は午前中から病院に行かなければならない。
昨日のポジションは丸二日経ってもまだ奇跡的に生き残っている。そもそも昨夜のISMで0.何ピップスというところでストップがつかずに生き残ったわけだが、今日も帰宅後チャートをずっと見ていたがもはやこれまでと観念している。たぶんあと5分ぐらいすると2回分ぐらいの特大のストップを食らうだろう。しかしこれもまた経験と今回は諦める。
そんなことより、母が一日も早く回復してくれることを祈るばかり。予定では一週間ぐらいの入院ということだが。これから毎日病院へ通わなければならない。