パリ、テキサス

6月22日、月曜日。

午前中に特養に電話して、4時に母と面会できることになった。しかし、これが後々仇になるとは思いもよらなかった。というのも、結果的に午前中から持ったポジションを微益で逃げられたのはピンポイントで4時のタイミングしかなかったからだ。結局夜になって当たり前のようにストップを食らったが、それまで延々と含み損を見続けるストレスは凄かった。夜に過呼吸になるかと思ったぐらい。いずれにせよ、朝想定したタイミングで今日は各通貨でドル買いドル売りの整合性が取れず、結果唯一間違っていたユーロドルのポジションを取ってしまったというのも皮肉だった。

それはともかく。

4時に特養の会議室に入ると、一番奥の机の向こうに母がいた。母と会うのは4ヵ月ぶりだ。机の上には仕切りとして透明なアクリルボードが立ててあって、なんていうか銀行の窓口のようでもあるし、刑務所の面会のようでもある。久しぶりに見る母は思ったより元気そうで、先月88歳になった割にはそれほど老け込んでもいなかった。むしろ若く見える。ただ本人の口からもそういうようにもう立って歩けないらしい。やはり去年の段階でもっとリハビリしておくべきだったと思う。

15分ばかりの面会だったが、ただ机の上に置いてあるだけなのにアクリル板のせいで仕切られている感じが強かった。帰り際、好きな映画だが大昔に一度しか見ていないヴィム・ヴェンダースの「パリ・テキサス」のラスト、ハリー・ディーン・スタントンがナスターシャ・キンスキーと会う場面を思い出した。なんて言えばいいんだろう、目の前にいるのにそれなりの距離がある感じというか。正直言って映画自体はうろ覚えなんだけど、端的に言えば映画全体が回りくどい感じがしてそれが味になっているのだが、要するにハリー・ディーン・スタントンがナスターシャ・キンスキーと再会するまでの時間や距離と同じぐらい、母に会うまでの時間がかかった気がした。

今日は母に会えたというだけでよしとすることにしよう。デカいポジションを持っていたのでストップを食らったのはそれは痛かったけれども。

相変わらずミックス・マスタリング用のプラグイン欲しい病はなかなか治らず。ただ、安いからというだけでいろんなプラグインがまとまって手に入るバンドルは自分にはとても使いこなせないと思って諦めることにした。その手で唯一使えそうなのはAIを使ったiZotopeのプラグインのバンドルだが、自分にはちょっと値段が高い。と言っても元々の値段を考えるとバンドルだと相対的にはかなり安く手に入るんだけど。そもそもそんなにプラグインを集めても、一体どこに使うのかというのがよく考えてみるとはっきりしない。ただ単に欲しいだけなのだ。よって今回はDAWのCubaseのアップグレードを最優先に考えることにして、プラグインは一通り何でも出来るScheps Omni Channelが安く手に入るのでひとまずそれだけで我慢することにする。って、買うのか。

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