終焉

6月28日、日曜日。

午前中、悪態を吐かれたので彼女のLINEをブロックした。考えてみればここ2か月ほど彼女とは友だちとして奇跡的に上手くやってこれたのだが、どうやらそれもここまでのようだ。

もうかれこれ20年ぐらい前、渋谷の道玄坂を歩いていると信号待ちをしていた若いカップルが罵り合いの喧嘩をしていた。と思ったのだがよく見ると二人は笑っており、何のことはない、普通に談笑しているだけだった。そういうことをこのサイトのどこかに書いた。恐らくあのころからもう僕は時代に取り残されていたのだと思う。若者たちが使う言葉についていけない。だからもしかしたら彼女の一連の悪態も実はただの普通のコミュニケーション言語として使われているのかもしれない。それぐらいで酷く自尊心が傷つくのは僕くらいなのかもしれない。昨夜TVerで星野源が出ている新しく始まったドラマを見ていて、「マウントを取る」の意味がよく分からなかった。雰囲気的には分かるが正確なところが分からない。いまだにマジとガチの使い分けが分からない。ガチという言葉を使ったことがないから。

要するに僕はただ時代に乗り遅れた人間なのかもしれない。

4時に精神科に行くと、待合室には誰もいなかった。以前やたらと混みあっていたのが嘘のようだった。医師にこのところの不調を訴えたが、結局それはただ説明しているだけに過ぎず、薬を飲んでも医者に話をしてもどうにもならないことは自分自身がよく分かっていた。このところずっと自分の中で塞がっているものが果たして気分なのかそれとも気持ちなのか、それすらよく分からない。ただ調子が悪くただ何も出来ない。今日も一日実質何もしていない。マルチ音源のKompleteをSelectからアップグレードしようとしたものの何故かマスターカードを使うと何度やってもエラーになるのでカード会社に問い合わせたがそれでも原因が分からず、試しにビザカードでやったらすんなりと買えた。それで50個もあるアプリケーションをひたすら夜までダウンロードしていた。気がつくとインストールが終わったのにまだ音を聴いていない。ひとつにはワイヤレスマウスの充電が切れてケーブルを繋いでいるのでPCのUSBが塞がっているということもあるが、一方でもうどうでもよくなったという気持ちもある。

今日精神科医にも話したが、僕がコミュニケーションを取っているのは彼女だけで、それを断ってしまった今、本当に孤独になってしまった。一人になってしまった。それが昨日から酷く恐ろしかったのだが今は恐ろしいと感じるほどの気力もない。理由は分からないが、ありとあらゆる欲というものが自分から無くなってしまったような気がする。で、恐らくそれこそが気分というものなのだと思う。

カテゴリー: 未分類 パーマリンク