1月27日、土曜日。
9時11分起床。
静かな一日だった。何の予定もなく、何もすることがなくて午前中に昼寝。ソファから起きて台所に行ってサンドウィッチを作り昼食。その辺で、なんて今日は静かなんだと思った。鳥の声しか聞こえない。書斎へ戻ってもそうだった。なんていうか、まるでタルコフスキーの映画のように静かだった。それで午後もまたソファで昼寝をした。
考えてみれば、この山形の片田舎の町は、祭りのとき以外は静かなのが取柄なのだった。だから静かで当たり前なのである。ということには気づいたが、要するに自分が一人だから静かなんだ、ということにも気づいた。誰も話す相手がいない。ストレスになるのでテレビは見ない。ましてラジオも聴かない。なんとなく音楽を流すということもしない。要は静かなのがデフォルトなんだ、ということに、不思議なことに今日気づいた。
最初は雪がある冬の日だから静かなのだろうかと思った。雪は音を立てずに降る。音を立てずに積もる。そんな具合に。しかし今気づいたのだが、冬は虫の声がないしカエルが鳴くこともない。だから鳥の声しか聞こえないのだった。今日のような晴天だと、ときおりどさっという大きな音を立てて屋根から雪が落ちる。それがびっくりするくらい大きな音に聞こえるのもまた、静かだからだ。
静かなことはストレスになるのだろうか、と考えてみた。が、分からなかった。単純な話、無音室に閉じ込められたら物凄いストレスを覚えるだろう。つまり、静寂とは必ずしも無音ではない。
夕食後、最近出たばかりのプラグインをひとつ、デモで試してみたら案の定買ってしまった。最初からそうなるんじゃないかと嫌な予感はしていたんだ。いい音を聴くと後戻りできない。