夜、突然悲しくなった。それは絶望というよりは悲しみの感情だった。母の脱糞はまだ止まらない。むしろ今日は量が増えた。が、それが原因ではない。こう毎日だとさすがに慣れてくる。いつもながらの、なんら具体性のない、莫とした感情だ。うつと疲れで精神的に不安定になるのだろうけど、具体性を持たない感情を収めることはなかなか難しい。それは時間が経つに連れて、虚無感のようなものに変異していく。世界が次第に色を失って、心が索漠として。まるで自分も世界も、輪郭を失って透明になって空っぽになっていくような。
今日は母がデイサービスに行く日だし、ゴミも出さなければならないので携帯のアラームをセットして7時過ぎに起きた。施設に電話して母の状態を話すと、それでも大丈夫とのことで結局母はデイサービスに行った。僕は業務に行き、徹底してツイてなかった。普通に起こり得ることとは言え、これでもかと自分の不運を次々と見せつけられるのはいささか参る。
帰宅して、ソファで気絶している間に母は戻っていた。前述のように母の脱糞が一向に治まらないので、アマゾンで整腸剤を注文した。そういえば今日はやたらと買い物をした。いつものところにコーヒーの生豆を注文し、優勝セールの楽天でプリンタのインクを買い、アマゾンで中古の本を買い。別に買い物に走ったわけではないのだが。
それにしても虚無的だ。この圧倒的な虚無感、脱力感はなんなのだろう。
今日の煙草は20本。この本数で収まったのが不思議だ。結局読み始めたのは丸谷才一の「たった一人の反乱」なのだが、今の精神状態で軽妙で洒脱なものを読むのはなんだか少し辛い。むしろ、非情なハードボイルドを読みたい気分。この、壁一面が本棚の父の書斎にはほとんど翻訳ものがない。世界文学全集だけ。サマセット・モームでも読もうか。注文したジェイムズ・エルロイが届けばそれを読むのだけれど。
さすがに寒くなって、寝床で本を読むのがしんどいので、さっきストーブを2階に運んだ。
まだセールやってるだろうから、楽天のリンク貼っておくか。