迎え盆

8月13日、木曜日。

朝、弟からの電話で起こされる。予報では今日は午後に雨が強くなるというので母の一時帰宅を見合わせたらどうかという電話だったが、何しろ寝ていたところを起こされたので起きてから考えると不機嫌に電話を切って、不承不承起きたのだった。

確かに朝から小雨がぱらついていたようだ。それになんだか涼しい。午前中は一階の台所や茶の間を片づけて一通り掃除機をかけて掃除をした。雨はどうやら止みそうになく、特養に電話をして本日の母の一時帰宅をキャンセルして16日(予報では晴れ)に変更。

昼食後、弟が夫婦で仙台からやってきた。そぼ降る雨の中、3人で墓参りに行く。墓参りをしている間に雨は強くなってきて、住職に挨拶をしているころには叩きつけるような土砂降りになった。そのせいか、Tシャツではひんやりするくらい涼しくなった。弟夫婦が帰ったあと、窓を開けていると寒いので閉めた。夕方になると雨は上がったが、窓を閉めてもTシャツ1枚では寒くてシャツを羽織った。一昨日まで暑いだのへったくれだのと言っていたのに、まったく信じ難いことだ。実際、書斎の室温は25度とかだ。この涼しさがこのまま続いてくれれば楽なのだが。

弟夫婦が帰りがけに母のところに面会に行ったので今日は休んでもよかったのだが、夕食後に母に面会に行った。なんていうか、行かないと気分的に落ち着かない。

茶菓子を用意して誰が訪ねてきてもいいようにしていたのだけれど、雨のせいか、お盆なのに弟夫婦以外は誰も訪ねてこなかった。例年なら町内の叔母と従弟が来るのだが。結局、弟夫婦がいる間以外は昨夜から持ち越した相場のポジションが気になって、相場のチャートばかり見ていた。本来なら今日は控えるつもりだったのだが。夜までかけて昨日の大敗分の7割方ぐらいを取り戻す。

今日は迎え盆、亡くなった人が帰ってくる(らしい)日であるが、毎年盆が近づくと父が帰ってくるのだろうかと半ば本気で考えるのだけれど、実際に盆になってみるとちっとも帰ってくる気がしない。しかし、なんだか今夜はやけに家の中がひっそりと静まり返っているような気はする。本当に静かな夜だ。あまりにも静かなので、もしかしたら亡くなった人というのはこのようにひっそりと帰ってくるのかな、などと思えてくる。そんな気がしてくるのも、お盆らしいということか。

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