ここ数年でただひとつ、毎週見ていたドラマ「JIN-仁-」が終わってしまった。ここまですべてを完結させる必要があっただろうか、と思う。たぶん僕は、終わらない夢を見たかったのだ。
恋とは、などと思う。それはただの一過性のものであるはずなのに、そのただの感情の記憶がいつまでも残る。たとえ叶っても、叶わなくても。夢が叶ったら夢ではなくなるように。でも僕らはいつまでも夢を見る。実は恋という感情ほど、儚くなくて頑固なものはないのかもしれない。それが叶わぬほど。ただそれが風のように、いつ吹くか分からないだけで。