死霊の盆踊り

8月2日、水曜日。


今日の夕暮れの空。

今日は6時から母のいる特養の盆踊り・花火大会だった。直前まで相場のトレードをやっていたので5時半過ぎに行くと、母は既に浴衣姿で車椅子に乗り、エレベーターの順番を待っていた。あれ?と思ったのはこの5時半ごろの時点で既に風が出てきて涼しかったことだ。6時ごろ、特養の駐車場で町長やら施設長やら家族会長やらのお定まりの挨拶があって、盆踊りが始まった。元々祭りというものが嫌いな僕にとって盆踊りなどは苦痛以外の何物でもない。しかも今日は太鼓の人が都合で来れないとかで、職員が代わりに太鼓を叩いたのだがこれがリズム感が悪くて気持ち悪いことこの上ない。ああこりゃ拷問だなあなどと思いながらふと、ゲストで踊っている人の中に一人だけ、柳腰というかスタイルのいい40絡みの妙齢の美女(というか元美女なのか)がいるのを見つけ、その人だけをずっと見ていた。で、思い出したのだが去年の盆踊りでもやっぱり同じ人を見ていたのだった。つまりゲストに呼ぶのは毎回同じ人たちというわけだ。だんだん日が暮れてきて涼しいどころか肌寒いくらいになってきた。もう8月だというのに。母にひざ掛けをもらい肩からかける。到着して1時間ぐらいが経過した頃合に我慢が出来なくなって門の外に出て煙草を一服した。1時間ちょっとでようやく盆踊りは終わり、今度は花火大会である。といっても職員が駐車場の隅に買ってきたしょぼい花火をずらっと並べて火をつけるだけの話なのだが。そのころにはとっぷりと日は暮れてすっかり夜の帳が降りている。

こんな感じで花火自体は実にしょぼい。で、後ろの方から何やらマイクを通じて老婆の奇怪な絶叫というか叫喚が聞こえてくる。一体何事なのか、気味悪いことこの上ない。カラオケかなんかと勘違いしているのだろうか。とにかく、何事か叫んでいるようである。

こうして1時間半ばかりでようやく盆踊り・花火大会は終わった。たかが老人ホームの盆踊り・花火大会なのだが、どこから集まったのか子供たちが奇妙に光るボールを投げ合ったりしてそこら中を遊び回っていて、何やら祭りっぽい雰囲気はあった。前述のように祭りというもの、盆踊りなどというものは滅法嫌いなのだけれども、なんだか非日常的な時間を過ごしたような気はした。僕ですらそうなのだから、普段は外の空気も吸えない母にとってはもっとそうなのだろう。

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というような予定がちょうど夕方のロンドン時間に入っていたので、今日のタイムスケジュールをどうするかが微妙だった。朝起きたのは例によって9時51分という実に中途半端な時間なのだが、今日は夜通し起きている夢をほぼリアルタイム進行で延々と見ていたのでちっとも寝た気がしなかった。つまり、ほぼ寝ていた時間分の夢を見た感じ。夢が楽しければまだいいのだが、夢の中で徹夜仕事をしているのだからどうにもならない。

例によって朝食後に相場の想定。で、困ったのは今日は方向が分からないのだった。妙に日経平均が上がってドル円も上がっている。買いなのか売りなのかが分からない。結局、分からないながらもレンジが上がった戻り売り継続と(暫定的に)みなして一応指値を置いて今日も懲りずに業務へ。もう完全に習慣になってる。で、いつもながらのワンパターンな業務をやりながらiPhoneで相場の値動きをマメにチェック。すると、途中で指値がひとつ成立してしまっていた。こうなると業務の方は完全に気もそぞろになってどうでもよくなり、早々に撤収して帰宅。帰宅後追加でポジションを取り1時間ほどで一旦利確。と、そこでパンの昼食を食べて食後の珈琲を飲んでいるとまたぞろ眠気が襲ってきた。なんで毎日こうなるの?っていう感じなのだが、しょうがないのでアラームを設定して少々昼寝。4時ごろに目が覚める。遅くとも5時半には母のところに行かなければならないから実に中途半端だ。指値は夜までを見越してかなり高いところに設定している。ところがふと魔が差したというか、ついポジションを成行で取ってしまい、それみたことかという具合に逆行して中途半端に売り上がり、結局損切り、先ほどのプラス分をちょうど相殺してしまった。

というところまではまだよかった。問題は母のところの盆踊り・花火大会から帰宅してからの夜だ。夕食後、9時15分の指標に備えて書斎のデスクトップの前でチャートを見ていた。で、指標後の動きでなんとかかんとかちょびっとずつ(半ばラッキーで)取れたはいいのだが、その後突然米の長期金利が上がりドル円が急上昇を始めた。みるみるうちに指値がつきそうな勢い。で、あんまり勢いが強かったのでびびって指値を全部(3つ)外してしまった。もう大体想像がつくと思うけど、これが物の見事に指値を置いていた水準で止まる。0.4ピップスしか違わないのだからピンポイントで天井が取れていた。一応成行で2つポジションは取ったものの、上がる勢いが結構あったので半信半疑、すると売りが入ってずるっと10ピップスぐらい下がったところでラッキーと思って利確してしまった。すると。まあ本当によくあることと言えばよくあることなのだけれど、その後50ピップス以上も下落したのである。唖然。つまり当初置いていた指値をそのままにして我慢していればトータルで150ピップスぐらいは取れていた。臍を噛むとはこのことで、負けたわけじゃないのに昨日の負けよりも今日の方がよっぽど悔しかった。ただ呆然と下がるドル円を見ている他なかった。うむむむ。

明日は午後の1時という実に微妙な時間に年金事務所に相談に行くことになっている。なんつーか、毎日微妙だ。実に。

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