暗部

10月31日、火曜日。

酷い抑うつ状態だった昨夜はいつもより早めの2時に寝た。なので今朝は当然早く起きるものと思っていた。思っていたのだが……

まあそんなわけだから、朝食後の珈琲を飲んでいると昼過ぎ。起きるのが遅いとツイッターのタイムラインをさかのぼるだけでも大変。少しばかり助かったのは、今日は昨日ほど寒くはなかった。気がする。

午後は夕方までちまちまと相場のトレード。今日も利益少々。なんにせよ勇気が足りない。安全運転し過ぎの感。

午後3時にサッカー日本代表のメンバー発表。めぼしいところでは浦和の長澤和輝とベフェレンの森岡亮太が選出された。このところ森岡の試合は欠かさず見ていて応援していただけにようやっと選ばれて嬉しい。それだけの活躍をしていた。少なくともベルギーリーグではナンバーワンの10番(森岡自身の背番号は44番だが)という評価をされてる。残念だったのは植田が落選したことだが、代わりに三浦弦太が選ばれたのは分からないでもない。それとフォワードでは興梠が選ばれた辺りか。結果的に、本田・香川・岡崎は選ばれず。個人的には岡崎を2列目の右で使う(ザックジャパンのときみたいに)というのはありだと思うんだけど。まあ目についたのはそれぐらいで、後はほぼほぼ予想通りの順当なメンバー。少々気になるのは長谷部の膝の具合。それと、守備的MFで遠藤航というのは疑問。代表のレベルにはないと思うんだけど。

6時半に母のところに。車で向かいながらもふと思ったんだけど、昨日母がほとんど口を利かなかったことで極度の抑うつ状態に陥ったような気がしたけれど、実は昨日の母はいつもとさほど変わらなかったんじゃないかと。そもそも母のところに行く前から抑うつ状態になっていたし、昨日はたまたま考え込んでテレビをつけずに黙ってじっと座っていたけれども、考えてみればいつも途中から7時のニュースをつけて見ているので母が何も喋らなくても気にならなかったわけで。つまり、違いといえばテレビをつけているかつけていないかぐらいしかなかったのではないかと。

今日は部屋に入っていくと「ご苦労さん」と僕に声をかけてきたし、普通に目を開けていたし、いつもの母だった。持ってきた杏仁豆腐を食べさせ、それから数日振りに母を連れてホールを歩く(歩行訓練)。2周。部屋に戻ってむくんでいる左足をマッサージ。7時になったらテレビをつけてニュースを見る。という具合にいつものルーティンで行くと、別段なんら変わりはない。要するに昨日は僕自身があまりにも考え過ぎた。気にし過ぎた。

帰宅後夕食。夜はふたたび相場のトレードを少々。しかしやはり安全運転が過ぎる。せっかく置いていた指値を夜になって外してしまったのだが、案の定、結果的にはそのまま置いていればピンポイントで本日の高値を取れていた。そんなわけだから機会損失の方が大きいような気がしてしまう。

今日ずっと気になっていたのは、昨日発覚した座間市の事件。昨夜の時点ではアパートの部屋のクーラーボックスから複数の遺体が発見されたということだったが、今日になって遺体が9体だったということが分かり、犯人は8月後半にアパートに引っ越してきて、それから約2カ月の間に9人を殺害したという。なんとも異様な事件であることが判明。自殺サイトを利用していたというのは昨日から報道されていたが、事件発覚に繋がった最後の被害者のツイートに「#自殺募集」というハッシュタグがついていたことがニュースを見ていて分かり、よせばいいのに夜に「#自殺募集」のハッシュタグでツイッターを検索してみた。すると、考えてみれば当たり前なのだが、次から次へと自殺志願者のツイートが。考えてみると「自殺募集」という日本語は変だ。「自殺志願者募集」とか、そういうのならまだ分かるが。ニュアンスからして変。いずれにせよ、これだけ一緒に死んでくれませんかとつぶやく人間が多いというのは実に気が滅入る。日本の自殺者は年間3万人なわけだから、毎月2500人、毎日80人は自殺している勘定になる。とすると、ツイッターという限られたメディアひとつとってもこれだけの数のつぶやきがあるのは至極当然なのだが、座間の事件そのものの後味の悪さ、陰惨さと共に普段は知らずにいる世の中の暗部を覗いてしまった気がした。

ロフト付きの6畳のワンルームというと、昔付き合っていた岩槻に住んでいた子の部屋と同じで、どう考えてもそこに9体もの遺体を置いて生活するということが想像出来ない。まあロフトで寝ていたのかもしれないしその逆かもしれないけど。ともあれ、犯人がすんなりすべての犯行を自供していること、金銭と猥褻目的であったと自供していること、事件の全容が分かってくるに連れてその異様さが際立つ。それも8月後半から10月後半にかけての短い期間に集中しているというのも常軌を逸している。その間の犯人の思考回路というものがまったく想像つかない。ただ不気味だというしかない。どうにもこの事件は、見てはいけないものを見てしまったという嫌な感じがつきまとう。

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