Two thousand

8月18日、土曜日。

すっかり涼しくなって夜は寒いくらいなので布団の下にタオルケットを追加したのだが、朝起きたときには両方とも剥がしてた。いや、正確には起きたのではなくて単に目が覚めただけで、その証拠にまた気絶して区長から携帯に電話がかかってきて起こされたのだった。10時53分ごろ。

今日は午後2時に山形市内のギター工房(アベギターズ)にムーンのストラトを修理のために持って行くという予定。これまでの習いでいうと、山形市内に車で行くと必ず道に迷う。今日行くところは市内とは言っても馬見ヶ崎川を越えた外れの方でもちろん行ったことがない。これは間違いなく迷うなと思いながら地図をプリントアウトして必死に場所を覚える。何しろうちの車にはカーナビなどというものはついていない。念のためにストリートビューでも確認するとどうやら目立つ看板も駐車場もなさそう。出る前に一度電話して出発。土曜日だからかバイパスは結構混んでいた。奇跡的に一番間違えてはならないポイントはすべてクリアして、いよいよこの辺だなと思うところで案の定通り過ぎそうになったが、これまた奇跡的に「Abe Guitars」といううっすらと保護色みたいな看板を見つけてなんとか間違えずに一発で到着した。案の定駐車場はなく道に寄せて停める。今日のお題は音が出なくなったムーンのストラトの修理。ところがアベさんがギターをアンプに繋いだ途端に音が出る。あれ? 音が出ますね、みたいな。電気ドライバーでするするとねじを外して、驚いたことに弦を外さずにピックガードを外す。すると案の定9Vの電池が入っていた。この電池が入っていることを30年以上知らなかったなんて。ともあれ、当たり前だが電池はほとんどなく(30年以上音が出ていたのが奇跡だ)、新しい電池に交換してもらった。トーンスイッチのガリは特に問題なく、サーキット自体の接触は問題なかった。ネックが順反りしているというので直してもらう。どうやってやるのかと思ったら裏蓋を外してネック自体を取り外したところにトラスロッドがあってそれで調整するのだった。これで弾きやすくなったはず、弾いてみてくださいと言われたものの、何故か緊張してほとんどまともに弾けず。ライブのステージでは平気で弾くのに人間とは不思議なものである。ついでに持って来たセミアコの方も見てもらう。こっちもネックは多少反っているもののそれほど問題ではないということ。低音弦の12フレット以上での箱鳴りは構造上仕方がないということだった。ともあれ、当初はてっきりギターを預けて何日か後に取りに行くものと思っていたのが、目の前で全部済んでしまった。2本とも見てもらったからなと恐る恐る修理代はおいくらですかと訊ねると、なんと2000円でいいという。びっくり。ホントに2000円でいいんですか?と重ねて訊ねるとそれでいいという。電話で訊いたときも3000円と言っていたのに。棚経を読んでもらわなかった寺への盆礼ですら3000円なのに。いやー、こんなんで商売になるのだろうか?と心配になる。

帰りがけ、途中のドトールに寄って遅い昼食を摂る。ドトールに来ること自体が久しぶりだが、喫煙席で隣のテーブルに女子4人組がいて4人同時に喋って物凄くうるさい。とはいうものの、店内は混んでいるのでここしか空席がない。ギターの修理代が想定外に安く済んだので、隣接している書店で平井和正「死霊狩り 〔全〕」を買った。昔の文庫版で持ってはいるものの、3まで入った全一冊ということで。

今日は天気がよくて夏の暑さが少しだけ戻った感じだった。途中ガソリンスタンドに寄って給油して帰宅するころには4時を回っていた。たかだか片道45分のところに車で往復しただけなのに、尋常じゃなく疲れていて闇雲に眠くなる。ただ車を運転しただけなのに、何故こんなに手も足も「物理的に」疲れているのだろうか。たぶん初めてのところに行ったという緊張感から来る疲れだとは思うものの、いささか呆れ果てるぐらい疲れていた。放っておくと寝てしまいそうだったので、とにかく母のところに行く。外は昼間の暑さが嘘のように肌寒いくらいになっていた。

夕食後、早速音が出るようになったストラトでミュートのバッキングを録音してみる。が、案の定上手く弾けず、それにミュートを2本重ねるのはかえってあまりよろしくないと思ったので結局却下。夜はセミアコに持ち替えてギターソロの直し少々。だがこれまた上手く弾けないし、何故か音量も小さくて前回弾いたときと音が若干異なるので最低限のところだけ。それからギターソロの音量調整(今日弾いた部分が小さいので)とピアノソロの音量を調整してラフミックスを作り、一応これでなんとなくほぼ録音終了。二十歳のときに曲を書いたときはブラスセクションが入っているイメージだったのだが打ち込みだとしょぼいので省略。あとは入れるとすればパーカッションだがこれもあまりやり過ぎるとバンドサウンドっぽくなくなるのでいらないか。とするとこれで完成? うーむ、それにしてはギターが下手すぎるのだが……。まあとにかく、明日動画を作ることにしよう。

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