8月17日、土曜日。
起きたら11時28分。昨日からの体調の悪さは一向に変わらず。たぶん胃潰瘍だと思うので、胃酸を抑制するネキシウムを今日から飲み始める。ドグマチールも飲む。もう15年以上前になるが、胃潰瘍と十二指腸潰瘍と食道白癬を同時併発したときに、ドグマチールと胃酸抑制剤と漢方薬で治った経験があるからだ。もちろん、そのときは医者にかかっていたのだが。それにしても恐ろしく体調が悪い。今日は悪心のみならず頭痛も酷く、まったく食欲がないのだが頭痛薬のアドヴィルを飲むために無理やりフルーツグラノーラの昼食を摂る。頭痛がなんとか治まったのは夕方になってからだった。
他にできることもないので今日もベッドに寝転がって本を読む。馳星周「暗手」読了。
馳星周『暗手』読了。『夜光虫』が狂気に満ち満ちていたのは、主人公が弱く、抗うすべもなく破滅へと向かっていくからだったのだが、馳はこの続編で主人公をある種のスーパーマンにしてしまった。結果まるで劇画のような陳腐な話になってしまった。最後の大団円以外ほとんど退屈なB級アクション。
— Sukeza (@anykindoflove) August 17, 2019
「夜光虫」から19年後に書いた続編だからある程度しょうがないのかもしれない。もしこれが「夜光虫」の続編ではなく、独立したひとつの長編として読めばそれなりにカタルシスは得られたのかもしれない。実際、三日で読み終わったということはある程度面白かったということでもある。がしかし。同じ主人公だと考えると整合性が取れないし、何よりもプロットに必然性がない。結果、大藪春彦的なスーパーマンとして主人公を描くことになり、ありふれた活劇になってしまった感は否めない。で、スーパーヒーローとして主人公を描くのであれば、本編の半分以上を占める八百長を仕組む部分が長過ぎる。
「鎮魂歌(97年)」「夜光虫(98年)」「暗手(2017年)」と3作続けて馳星周を読んで、要するに馳星周は2000年以前の作品の方が面白いのでは、ということに気づいた。90年代の作品は救い難い絶望に満ちていて、それこそがまさに非情そのもの、つまり本来の馳星周であるから。そんなわけで「暗手」を図書館に返して99年の「漂流街」を借りてきた。
図書館に本を返しに来た。この町は空がやたらと広い。 pic.twitter.com/XjnTR2IGFh
— Sukeza (@anykindoflove) August 17, 2019
とはいうものの、さすがに同じ作者のものを4冊続けて読むのもどうかと思い、先日メルカリで買った東良美季「デリヘルドライバー」(ノンフィクション)を読み始めたのだが、これが滅法面白い。それは多分に、自分がホテトルまでしか知らず、デリヘルというものを利用したことがないのでよく知らないせいだと思う。
大分 0-1 鹿島。試合が始まったときはまだ体調の悪さが続いていたが、頭痛は治まって空腹を覚えていたので多少はましになってきていた。大分には開幕戦でまさかの敗戦を食らったので、よもやまた負けるわけにはいかず。開幕戦ではショートパスを繋ぎまくる大分の術中に完全にハマってしまった感があったが、さすがに二度目の対戦とあって鹿島も対策を練ってきた。ディフェンスラインでボールを回す大分を鹿島は前線から追っていかず、守備陣形を守って待ち構える形。結果、前半の大分は大半の時間を後ろでただ回しているだけになり、シュート本数はなんとゼロ。危なげはないがいかにも塩試合の様相を呈した。後半も相変わらず。基本的に鹿島は大分にボールを持たせて守るので、このまま続いたらスコアレスドローか、みたいな雰囲気が漂っていたが、後半途中から投入した相馬勇紀が大正解、左サイドバックの小池からのロングフィードをぴたりと止めて切れ込んでそのままシュート、これが見事なゴールとなり鹿島が先制。これで大興奮してようやく体調の悪さを少し忘れることができた。その後大分はそれなりに攻める姿勢は見せたものの、そこはそれでしのぎ、結果ウノゼロで勝つという鹿島らしい試合で開幕戦のリベンジに成功。で、都合よく首位のFC東京が負け、川崎Fは仙台相手に引き分け、ついでに横浜FMも負けてくれたので2位の鹿島は首位のFC東京に勝ち点差4まで詰め寄り、3位の川崎Fに勝ち点差4となった。
というわけで体調は恐ろしく酷かったし、母も風邪をひいて熱を出してしまったのだが、サッカー的には万事オーライとなった。とはいうものの、この体調で何の予定もない明日の日曜は一体どうしたものか。