3月11日、水曜日。
震災から9年。一言で9年と言っても実にピンと来ない。それがどれぐらいの時間なのか、どうにもぼんやりとしている。もちろん、あの日のあの時間のことは今でも鮮明に覚えているが、そこから今に至るまでの9年間という、ある意味膨大な時間が自分にとってあまりリアルじゃない。もちろん、その後の数年はあまりにもドラスティックなことがいろいろと起きたが、今ではもう具体的に羅列して書きたくない。いまさら悲惨なことを書き連ねたくない。そしてここ数年、たぶんこの5・6年、僕はただぼんやりと過ごしてしまった。一応それなりに毎日必死に生きているのだが。
今日も午前中からトレードしたが、正直なところ、VIX指数(ボラティリティインデックス、恐怖指数)が50を超えるようなボラティリティの高いときは、トレードなんかしない方がいいのだ。頭ではそれが分かっているものの、なかなかそれが出来ない。下手に4連敗の後5連勝とかしていることもあって。そのツケが今日来た。一応注意深くちまちまとトレードしてわずかばかりのプラスになった時点でもう今日はいいかなと思った。実際、昼食後に物凄く眠くなったので、3時過ぎになって一段落ついたところで昼寝しようとしたのだ。ところが、珈琲を飲んだせいなのかなんなのか、いざ昼寝をしようとするとまったく眠くなかった。2・30分ベッドに横になって寝ようとしたのだが眠れなかった。結局はこれが致命傷みたいになった。起き上がってまたトレードを再開してしまったから。で、恐らくたぶん油断していたのだろう、4時ジャストにユーロドルの日中高値を本当の天井でロングしてしまった。そしてまるで僕がポジションを取ったのを合図にするようにユーロは大きく下落を始めた。15ピップスほど下落したところでポジションをひとつ追加、つまりナンピンしたがそれ以上のポジションは持たなかった。2つのポジションのストップを揃えて、とにかく様子を見ることにした。で、どうなったかというと今のボラティリティでは当たり前のように50ピップスのストップを食らってしまった。今考えるとこのストップが収支には一番大きかったのだが、そこまで大きな精神的なダメージはなかった。もちろん実際のところはもっと早く切るべきだったが。気を取り直してドル円のロングポジションを取った。買い上がったり買い下がったりして、先ほどのユーロの倍のポジションを持った。怖かった。それなりのドローダウンに耐えてようやく上がってきてポジションはプラスに転じた。だがまだ怖かった。なので上昇が止まったように見えたところで利食ってしまった。これが5時46分。後で気づいたのだが15分足が始まったばかりだった。僕が決済して1分も経たないうちにドル円は噴き上がり、ものの5・6分で20ピップスも上がった。これが本日最大の痛恨事だった。物凄く悔しかった。あと2・3分待てば先ほどのストップを食らった分を補って本日の収支がプラスに転じていたのだ。これが何よりも悔しかった。ストップを食らったことよりもずっとずっと悔しかった。あまりにも悔しくて、その感情はその後2時間ばかり消えなかった。気分を静めるために夕食後に珈琲の生豆を煎ったが、それでもなかなか自分の感情は治まりがつかなかった。
結局その後どうしたかというとトレードを再開した。で、ドル円ロングを押し込まれてまた損切りした。ところが、不思議なことに気分的にはこれでちょっと楽になった。なんていうか、先ほどまで拘泥していた感情からようやく解放された気がした。いずれにせよボラティリティというものは恐ろしい。ストップを食らったユーロドルもその後それなりのところまでは戻ったのだけれど、如何せん押しがあまりにも深くてどうしようもなかった。デイトレードで100ピップスのドローダウンには耐えられない。まあ本日の収穫といえば、今日のマイナスが昨日のプラスよりも少なくて済んだということか。それは本当にありがたいことだと思う。それにしても、いつまでこんな相場が続くのだろうか。本来は相場が落ち着くまでしばらく休んだ方がいいのだろうが、それが一番難しい。