脱出

7月18日、土曜日。

鹿島 4-2 横浜FM。

ようやく勝った。ここまで長かった。開始早々に上田綺世がゴールを挙げたので夢を見た。ところがすぐに追いつかれてしまったのでまたなのかという疑念がうっすらと頭の隅に浮かぶ。しかし今日の鹿島は違った。常に先手を取っていたし、1点差に詰め寄られても力でねじ伏せるという鹿島らしいサッカーで勝てた。本当にいつ以来なんだろう? 鹿島らしい鹿島を見たのは。今日の勝因のひとつはエヴェラウドを左サイドに置いたこと。それと上田綺世をワントップで使ったことか。不思議なことにただの1点を自力で取れたというだけで、後半攻撃の選手が入れ替わっても(つまりこれまで散々低迷してきたメンバーでも)戦うことが出来た。白崎の4点目は痛快だったしちょっと唖然とした。いずれにせよ、これでようやっと最下位を脱出することが出来た。18位からなんと15位にジャンプアップ……って、本来そういうチームではないのだが。

鹿島が勝ったと彼女にLINEしたい衝動を抑えるのは結構大変だった。だがここでLINEしてしまうと一生涯彼女の気分のアップダウンに振り回されてしまうだろう。何より、今朝方彼女から僕を侮蔑する文言がSMSに届いていた。ブロックしていても文章の最初は読めるので内容はすぐに分かる。それが最終的なブレーキになった。かように彼女は愚かである。いつも自分ですべてを台無しにしてしまうのだ。

午前中はソファで寝てしまった。今日は三浦春馬の自殺というニュースでショックを受けた人が相当数いるだろうが、実のところ僕は彼の名前しか知らず、夜BSのニュースで初めて顔を見てやはり知らない人だと確認した。どういう理由があれば三十歳で人生を終えるという決断が出来るのだろう。自殺する人には自殺する人なりの理由があり、それは本人にしか分からない。そして、恐らく分かったとしても理解することは難しい。

気がつくと60歳でいられるのもあと一日だけになった。だが60歳と61歳の間に一体どれだけの違いがあるというのだろう?

それにしても、人間は肝心なことは簡単に忘れてしまうのに、意図的に忘れようとするとこれほど難しいことはない。そもそも忘れようとしている段階で無理がある。今日付が変わった。どのみちいつかは忘れてしまうのだ。それがいつかは分からないけれど。

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