ヒラメ

6月29日、木曜日。

9時5分起床。というか、隣の工事関係者に起こされた。盛り土の工事の過程で、うちのブロック塀を少し壊してしまったということだった。ブロックを3つ壊してしまったので直したということだが、5000円の商品券を持ってきたのでなんだかかえって申し訳ないような。

午後母と窓越し面会。今日の母は入れ歯をしていなかったせいか、昔のクシャおじさんみたいに顔が物凄く小さくなったように見えて驚いた。実際、食事を摂れていないせいで小さくなっているんだと思う。母の視線は終始中空を泳いでいて僕の方をしっかり見るでもなく、問いかけても答えるのに随分と時間を要した。たった一週間でも、母は随分衰弱したように見えた。残念だが、もうそろそろ病院に移すことを考える時期に思えた。

帰宅後、弟にLINEした。それから、就職しようかな、などと考えた。しかし今はまだダメだ。母の楽しみは僕と面会することだけだから。

スーパーに買い物に行ったら、珍しくヒラメの刺身があったので、商品券をもらったこともあって買ってきた。そんなわけで、夕飯は何年かぶりでヒラメの刺身で食べた。かつて、僕がまだ用賀や浦和にいたころ、もちろん両親が健在なころ、僕が帰省すると刺身の出前を頼んでくれた。で、僕がヒラメを好きなことを知っているので、ヒラメがあったら必ず頼んでくれた。そして3人で食べた。今は僕一人で食べるしかない。母は水を飲むことすら苦労している。自分だけ食べるのはなんだか申し訳ない気がする。毎日のことだけれど。


U17アジアカップ準決勝、イラン 0-3 日本。この世代の日本はやっぱり強かった。

そういえば朝、Rの夢を見た。Rは僕が学生のときに初めて付き合った子だ。夢の中のRは二十歳のときそのままだった。あれから40年以上経つけれど、もしかするとRの夢を見たのは初めてかもしれないし、何度か見たのに忘れているだけなのかもしれない。ふと、こういう夢を見るのは残りの人生が長くないからなのか、などと考えてしまう。別に悲観しているわけではない。いい夢を見たと思った。懐かしいという感覚よりもみずみずしかった。

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