妄言、解錠師

8時に目が覚め、起床は8時45分ぐらい。

母の言うことが遂に支離滅裂になってきた。夕方電話すると、もう何年も年金を不正受給していて……と、明らかに訳の分からない話に。母はもう狂気に片足を踏み入れているのだろうか。それとも極度の被害妄想による一時的な妄言なのだろうか。僕の方が正気を保っているのもそろそろ難しくなりそうだ。とにかく自分の気持ちを落ち着けるためだけにひたすらジャズを聴き続ける。1日が長い。早く山形に帰りたい。

スティーヴ・ハミルトン「解錠師」読了。「このミス」1位ということで読んだ。アメリカ探偵作家クラブ(MWA)のエドガー賞最優秀長篇賞、英国推理作家協会(CWA)のダガー賞など名だたる賞を得ているように、確かに面白い小説であった。おまけに、560ページを越す長篇であるのに、それを感じさせないほど読みやすかった。ただし、その構成上の理由から、ミステリとしての意外性はほとんどなく、あくまでもストーリーテリングで読ませる小説であり、小説としての奥深さという点でも少々軽いと思えた。だが、気の滅入る日々が続いている中で読み続けられた、というか、読むことが苦にならなかったのは、その軽さというか、重過ぎない読み応えによるものだと思う。

カテゴリー: 未分類 パーマリンク