そして誰もいなくなった

とうとう電話でHを泣かせてしまった。これでもう、ホントに苦しくて酷い状態のときに電話出来る相手はいなくなってしまった。僕は今、自分自身に本当に落胆している。これ以上ないくらいに。

その前には弟と電話で話した。が、弟には僕が具合が悪いと話せなかった。弟は悪い人間ではないし、むしろ優しい人間で、僕よりはるかに常識人だけれど、僕が欲している、「大丈夫?」というたった一言を思いつけないし、言えない。僕が欲しいのはその一言だけなのだが。

結局のところ、僕は甘えているだけなのだ。人に何かを求めているだけ。大の大人がこんなことではいけない。これでは、電話が通じないところでは生きていけないではないか。

夕方から極度に具合が悪くなった。帰宅後に精神的によろしくない方向に行きそうだったので、ソファで寝ていたら道路工事の業者に起こされて、どうしようもないくらいに身体に来ていることに気づいた。全身が痺れて。もうどうにもならないくらいに苦しくて、寝ようにも寝られなかった。何処に、誰に連絡したらいいか分からない。というか、ない。精神由来だからどうしようもない。ソファの上で虫の息同然になって、このままだったら一体どうなるのだろうと思った。病気を苦に自殺した井上(大輔)さんの気持ちが分かるような気がした。

ソファにいても苦しいだけなので、ふらふらしながら台所の椅子に座り、安定剤のレキソタンを半分飲んだ。そのうち、なんとか食事が出来そうなくらいになったので、簡単な夕飯を作って食べ、BSで茫然とJリーグの鹿島対清水戦を見ていた。昨日注文した電撃殺虫器がもう届いた。

が、いつまで経っても今日は身体の不調が一向によくならなかった。今も手が痺れて、身体全体がダルいような、具体的に説明の出来ない状態。

僕は失望しているし、混乱している。電話依存から一気に電話嫌いになりそうだ。正確には電話をする自分自身が嫌いだ。今の僕のコミュニケーション能力はこれ以上ないくらいに酷過ぎる。誰と何を話しても上手くいかないどころか、かえってマイナスの状況になってしまう。とにかく、そんな気がする。本当に救い難い気分だ。

いいんだ、助けはいらない。我慢するだけ。我慢出来なくなったら終わり、ただそれだけ。


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