9月の蝉

泥のように疲れて1時半就寝、7時半に起床も朝から凄まじく全身疲れ果てていた。精神的なものにも関わらず、実際問題として身体が疲れているというのはどうしてだろう。不思議だ。

今日から世の中は3連休、地元では僕の嫌いな祭り。そんなこともあり、あまりにも疲労が酷いので午前中は1時間ほどソファで寝た。昨日の僕はあまりにも精神的に脆弱だったと反省し、今日は何があっても怒らないようにしようと。午後から母の気分転換にとドライブに出かけた。今日は肌寒いぐらいだった昨日までと打って変わって暑く、少しでも涼しいところにと思って、特に目的地を定めずに北の方に向かった。

結局どこまで行っても涼しくならず、成行きで肘折温泉に向かう。今日はこの辺でも30度を超えていた。途中、疲れたので川沿いで休憩、一服する。

川の音が常に聞こえる場所というのはいいなあと思う。山の中に分け入るにつれ、9月ももう半ばだというのに、まだミンミンゼミが盛んに鳴いていた。で、肘折温泉に到着、別に温泉に入るわけでもなく、ただ車を降りて休憩しただけ。

川の水は綺麗で、釣りをしている人が一人いた。この温泉が発見されたのは1200年前だというが、そんな昔にこんな山深くまでどうやって入ってきたのだろうと思う。なにしろこの辺は冬になると4mも雪が積もるという。

帰り道、道を間違えて肘折温泉のある大蔵村を一周して元に戻ってしまった。また途中で休憩する。

のどかな風景だ。途中の山道を車で登りながら、昔のことをいろいろと思い出した。毎年のように長野県にドライブに行っていた30代のころ。なんであんなに長野県が好きだったのだろう。考えてみれば行くのは大抵夏で、冬に行ったことはないし、僕は今住んでいる町をとても退屈だと思っているし山形というところもどこか好きになれないと常々思っているのだが、こうして山に向かって走っていると長野県も山形県もそうたいして違わないのではないかと思った。車でちょっと走ればほっと出来る場所にいくらでも辿り着けるではないかと。そりゃあ長野県みたいにお洒落なペンションとかカフェとかはないけれど。学生のころ、ヨウタロウと一緒に居候してレミと知り合った野尻湖近くの黒姫高原のペンションのこと、オリコン時代の同僚で会社を辞めて松本郊外に引っ越したイシイさんのこと、いろんなことが頭をよぎった。確かに疲れてはいたけれど、僕にとっても多少の気分転換にはなったような気がする。僕はもっと身近にあるいいところに目を向け、探す必要があるのだなと。

今日は夜になってもなかなか気温が下がらない。窓を開けていると、お祭りの花火が上がる音が遠くに聞こえる。母はドライブに行って気分転換になったと言っていたけれど、夕食後、することがなくなると表情は冴えない。今にも壊れてしまいそうに脆い顔をする。昔、イエスのアルバムに「こわれもの(Fragile)」というのがあったな。やはり母の薬は元に戻した方がいいのだろう。先月は夜入浴後に言動が怪しくなっていたけれど、今は入浴後の方がまだマシな表情をする。だが今の状態は一日の大半があまりにも不安定だ。

今日の煙草は19本。疲れて夜もまた9時前から1時間ぐらいソファで寝てしまったからな。明日はどうしようか。毎日ドライブってわけにもいかないだろうし。


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