4月12日、日曜日。

というわけで、本日午前10時47分に煙草を吸ってしまい、一昨日の夕方からの禁煙は1日半で終わった。1本吸ったらどうなるのかと思ったが、結局今日はここまで8本吸ってしまった。やはりなし崩しになるのか。ただ、考えようによってはついこの間までは20本以上吸っていたのだから劇的に減ったと言えないこともない。しかし、やっぱりここは禁煙が台無しになってしまったと考えるべきなのか。さっきまでHと長電話しても思ったのだが、この辺は実に微妙なところである。

相変わらず今日もいろいろと考え過ぎた。終いには煙草が生き死にと同意義のように思えてきて、生きるとは何かというような思考回路になってしまうのだからこれはもうどうにも答えが出るわけがない。とうとう煙草を吸ってしまってから業務に行ったのだが、途中から業務をやる意味を見失ってしまい、一体こんなことに何の意味があるのか、という具合になんでもかんでも根源的な疑問と化してしまう。そんなわけで1時半過ぎにはいたたまれなくなって止め、朝食用のパンが切れていたのでスーパーに買い物に向かった。

スーパーの駐車場に車を停めて、今日はやたらと暑いことに気づく。やけに天気がいいし、買い物をする前に少し散歩をしようと思い立ち、そのままスーパーの裏手の田んぼの中の舗装もされていない農道(あぜ道)を最上川の堤防の方に向かって歩いた。

road

sky2

空は晴れ渡り、暑くて途中から革ジャンを脱ぎ、セーターの袖をまくった。何もかもが曖昧に思えた。一体僕は何をやっているのだろうと歩きながら思った。結局道は堤防まで通じておらず、引き返した。スーパーの帰り道、近所の家の庭の桜が開花していることに気づいた。

3時過ぎに精神科の予約が入っている。何時ごろになるか事前に電話したところ、4時に来てくれということだった。それで、ほとんど待たずに済んだ。基本的にうつ病の診察ではあるのだが、ここ最近の話というのは2・3週間前ぐらいからの急激な体調の悪化と禁煙の話ぐらいしかない。それを話し、もしかしたらCOPDじゃないかと思うのですがと僕が言うと、医者は穏やかな口調ながらまるでCOPDであることが当然であるかのように話し、それどころか肺がんの可能性まで口にした。それで僕の思考ベクトルは一気に悪い方に傾いてしまった。

医者の帰り、寺に寄って昨日の三回忌の引物を届ける。見ると、寺の境内の桜も咲いている。昨日は気づかなかったので、今日の陽気で咲いたのだと思う。

先ほどの医者の何気ない話ぶりで、帰宅後は頭の中が肺がんかも知れないということで一杯になってしまい、ちょっとしたパニックに陥りそうになった。医者が言ったのはあくまで可能性のひとつにしか過ぎないし、大体において1月にCT検査を受けたばかりなのだが、そのときの僕は肺がんだったらどうしようということしか頭になかった。その恐怖感が治まるまでは少し時間がかかった。食欲もないのだが、医者に痩せたようだから今日から栄養状態に気をつけるようにと言われたばかりなので、なんとかスーパーから買ってきた刺身で夕飯を食べる。まあ医者が言うにはこれでは駄目でもっとマシな食事をしろということなのだが。

7時近くに母のところに行くと、いつもの食堂(ホール)のソファに母がいないので部屋に向かうと、途中の廊下で職員に今日は鼻声で風邪をひいているようだと言われる。部屋に行くと、やはり母は酷い鼻声だった。話を聞いてみると、昨夜熱が7度5分ばかり出たという。母の表情自体はむしろよくて、話す内容も今日はとてもしっかりしていたのだけれど、何しろ僕自身の精神状態がよろしくないので必要以上に心配になる。もう熱は下がっているということなのだが、後ろ髪を引かれる思いで母のところを後にする。

帰宅後、Jリーグの鹿島対新潟の後半を見ながら、ようやく肺がん恐怖症は少し治まってきた。だがどこか心もとなく、誰かに電話したくてしょうがない。もちろん、電話してどうなるわけでもないとも思う。あれこれと電話してみるが繋がらない。しょうがないので久々に学生時代のサークル仲間であるWに電話をしてみるが、気のせいか酷く感じが悪かった。それで同級生女子のOさんと話し、それからHと話した。それで根本的に今の状況が解決するわけではまったくないけれど、一人で考えているとこのところの傾向として悪い方、悪い方にしか頭が回らないので、そういう意味では誰かと話すことで少しばかり客観的になることは出来る。しかし、考えてみれば不安に駆られるたびに毎日毎日誰かに電話をするというわけにもいかないのだった。

いずれにしても火曜日には県立中央病院の呼吸器内科で診てもらうしかないのだろう。正直怖い。とても怖い。何か理由をつけて先延ばしにしたいというのが本音。まったく、今の僕は精神的にとても脆い。

それはそうと、禁煙はどうするのだ?

どっちにしてももう新たに煙草を入手するつもりはないので、机の引き出しに放り込んである17・8箱がなくなったらその時点でオートマチックに禁煙になるはずなのだが……。そういうことで果たしていいのだろうか。

急に暖かくなり桜が開花した日、右往左往するばかりなり。

それで今何を考えているかというと、寝る前にもう1本煙草を吸おうと思っているのだ。まったく救いがたい。

カテゴリー: 未分類 パーマリンク