トライ

10月3日、土曜日。

深夜まで声を張り上げてラグビーの応援に頑張り過ぎて疲れたのか、気分が悪くなってきた。

そんなわけでラグビーW杯、日本対サモア、26-5。日本、また勝ちました。ラグビー、面白いけどわかんない。わかんないけど面白い。いまだにルールが訳分かってなくて日本の挙げた認定トライというのも、何度見てもどこが認定なのかさっぱり分からないのだけれども、とにかく攻めている間も守っている間もまったく気を抜けない。休む暇がない。ルールが分かってなくても。見ているだけでこれだけ疲れるのだから、さぞやっている選手は疲れるだろうななどと。

今回もサモアがどれだけ強くて日本がどれだけ弱いのかという力関係がよく分かっていないので、どういう風に観戦したらいいのか、どこまで期待していいのかしない方がいいのか分かっていないまま見ていたのだが、なんというか普通に日本の方が強いように見えた。実際のところ、終わってみると危なげなく勝ったようにすら見えた。たぶんサモアは反則が多過ぎて、日本は僕らが思っている以上に強いのかもしれない。前半の、山田がくるりと回って絵に描いたようなトライを決めたところは凄かった。興奮しました。

というわけで疲れた。

朝は業界時代の仕事仲間の友人に相手にされない、コンタクトが取れないという夢を見て起きた。どうやら意図的に敬遠されているようで、これは近ごろの現実を投影しているように思えた。まあそれも一種の被害妄想なんだろうけど。午前中を持て余しそうだったので11時過ぎから午後まで業務に。その足で隣町のケーズデンキに行って蛍光灯とDVDのメディアを買ってくる。

一昨日辺りからなんとなくそんな気がしていたのだけれど、どうやら母の隣の大正生まれのお婆さんが亡くなったようだ。ネームプレートが外されていた。よく歌を歌っていた老婆で、存命中はうるさいなあと思っていたりしたのだが、カーテンが閉まって人の気配がない隣室、これはいわば順番待ちであって老人ホームという場所の宿命なのだろうが、改めて空虚というものを感じた。

ジョン・アーヴィング「ガープの世界」読了。映画では既に見ていた話なのだけれど、事故とレスリングぐらいしか覚えていなかった。アーヴィングの最初のベストセラーであり代表作なのだが、個人的には先日読んだ「サイダーハウス・ルール」の方が好きだ。悲惨な出来事の連続を明るく書いているのだけれど、最後まで読むと生というよりもむしろ死の方がテーマにあるような気がして。もちろんアーヴィングらしい平易な語り口で面白いのだけれど。個人的にはもっと希望が欲しかった。

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