超脱力

2月26日、金曜日。

心身ともにぺちゃんこに潰れた。正確に言えば「心」が自己嫌悪で先に(完全に)潰れて「身」の方が完璧に脱力してしまったのである。これほどまでに落ち込んでしまうのは一体いつ以来なのだろうか。もしかしたらある意味初めてではないか。と、それぐらい酷い落ち込みよう。確かに僕はうつ病ではあるが、ここまで完膚無きまで脱力してしまうことも珍しい。夜の9時前から、もうさっさと寝ることしか頭になかったぐらいだ。

何故か早起きしてしまった。それがそもそものケチのつけ始めだったのかもしれない。7時半前に起きて、ゴミの日だったので久々に溜まったゴミを出した。

朝食後相場のチャートに向かい、このところの習いで株式市場の寄り付きと同時にポジションを取ったのだが、何を思ったかすっ高値で買ってしまった。それですべてが終わってしまった。昼過ぎには本日二度目のストップを食らい、一日の損失限度額に達してしまった。つまり、ルール通りで行けば本日の相場はもう終わってしまったのだった。この時点では確かに落胆したもののまだわずかばかりの気力は残っていた。

その後特養に電話を入れて、11日ぶりに母と会った。気のせいか母は少し痩せたように見えた。母の左足のむくみは、昨日職員が言っていたほどには酷くなかった。ただ、少し歩かせてみると歩き方がまったく覚束なくなっていた。たかだか10日あまりで母は随分と身体的に衰えてしまったように思えた。帰り際に1階の小部屋で職員3人と話をした。既にかなり気落ちしていたので話すのには必要以上のパワーがいる。よって、話し始めると不必要に力が入ってまたぞろ余計なことを喋ってしまったような気がする。話すパワーがないだけにかえって雄弁になるという皮肉。

帰宅後、また相場のチャートに向かう。ルール通りであれば本日はもうポジションを取ってはならない。これ以上の損失を食らってはならない。だがそのルールを守るのが物凄く辛い。結局ついポジションを取ってしまうのだが、頭の一方ではルールを守らなくてはという頑なな思いがあり、すぐにポジションを閉じてしまう。その繰り返し。つまり、ポジションを取ってもビビってすぐに利食いしてしまう。結果、その後50ピップス以上動いたものをビビって取り逃し、さらに深い自己嫌悪に陥る。

夕食後には物凄く憂鬱になっていた。僕はまだルールを守ってこれ以上やってはならないという気持ちを必死に持ち続けていたが、それ以上に自分自身に落胆していた。相場のチャートを見ただけで憂鬱になる。で、ふと今年の累計を見てみると、分かってはいたはずだが今年はまだマイナスだということに気づきいまさらながら愕然、これが決定打となり再起不能なくらいまで落ち込んでしまった。顔は青ざめ、手には力が入らない。もうふらふらで起きているのも一苦労という状態になり、ソファで横になって本を読んだりしてみる。前述のように頭の中はもう寝てしまいたいという気持ちしかなかった。もうこの現実から逃げ出したくてしょうがなかったのだ。それほど僕は落胆し、絶望していた。

いまだにこうやってパソコンのキーボードを打つ手に力が入らない。夜になってあまりに気落ちしたので安定剤を1錠飲んだのもかえって逆効果だったようだ。むしろ身体的な脱力が進んでしまった。今日のところは完全にギブアップ。気持ち的にもうどうにもならない。夜、弟に電話して母のことを気力を振り絞って話したつもりが、気がつくと自分の意見を押し付けていたことに気づき、電話を終えてからさらに自己嫌悪が酷くなった。もうずぶずぶで底なしの日本海溝ぐらいまで落ち込んでしまった。今日のところは何をやっても落ち込んでしまうようだ。気力の「き」の字もない。

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