8月3日、土曜日。
昨日から減薬を始めた。抗うつ薬のドグマチールを飲むのをやめている。ドグマチール(スルピリド)は元々胃潰瘍の薬だから、胃潰瘍を予防する意味もあって長年飲み続けてきた。しかし副作用として性欲が減退する。かれこれもう20年近くも飲み続けているのだから減退どころか枯渇しそうだ。最初にこの薬を飲み始めたころはよく効いた。最初はそれこそ劇的に効いた。しかし、数年後には医者に性欲が減退しているのでなんとかして欲しいと懇願するようになっていた。用賀の心療内科医はそこはパートナーに理解してもらって、としか言わなかった。いつの間にかそこから10年以上が過ぎ、もう飲むのが当たり前になってしまっていた。
SSRIやベンゾジアゼピンといった薬とは違って、ドグマチールに強い依存性はない。だがこれだけ飲み続けていると、少しは離脱症状というものがあるのかもしれない。そのせいなのか、昨日今日と気分が塞ぎがちで何かと悲観的になっている。いろいろ考える。もしかしたら自分はもうこの先一生セックスすることはないのかもしれないとか。今日決定的だったのは鹿島の敗戦だった。
湘南 3-2 鹿島。後半になって2失点して2-0となるまでの鹿島の出来はおよそ酷いものだった。まったくボールを繋げない。ビルドアップできないし組織的な攻撃もできない。特に左サイドバックの小池の出来は酷かった。あまりにも内容が悪すぎるので、これはいいところでドローじゃないかと思って見ていたら案の定2失点してしまい、その時点でほぼ試合を諦めた。見ているのが苦痛になるくらい惨憺たる気分だった。しかしそこからセルジーニョのゴールで1点返し、ゴール後にセルジーニョはサポーターを煽るアクションをした。彼らはまだ戦っているのだ。三竿が惜しいシュートを放ち、彼もまたサポーターを煽った。そして白崎がPKをもらい、伊藤翔が決めてとうとう2-2の同点に追いついた。2-0は危険なスコア。鹿島は前半とは別のチームのように攻める。これは流れからいって鹿島の勝ちパターンに見えた。引き分けでも儲けもののように思えた。しかし、アディショナルタイムの最後の最後、ラストワンプレーのコーナーキックから勝ち越しゴールを決められてしまった。呆然自失。物凄く悔しかった。あまりにも悔しすぎて言葉も出なかった。しかし考えてみれば前述のように2-0とされるところまでの鹿島は、およそ勝てるサッカーがまったくできていなかった。中13日の湘南に対して鹿島は猛暑下の中2日。恐らく想像以上にコンディションの差があったのだろう。試合後に湘南の曺監督が公平じゃないとコメントしたように。だが鹿島というチームはそれでも勝たなければならないチームなのだ……。
ただでさえ今日は日中何もできなかった。そこに来てこの敗戦だった。悲観、悲観、悲観。もしかしたらこの先何もいいことがないのではないかという強迫観念。絶望寸前の崖っぷちにいるような気分。これもまた、ドグマチールを飲むのをやめたせいなのだろうか。実際のところ、薬の影響というのはどれだけのものなのだろう? とにかく飲まないで様子を見るしかない。それこそずぶずぶに悲観しても。真夏というタイミングもよろしくなかったかなという気がしないでもないが。それにしてもなんでこんなに辛いんだ? なんでこんなに希望というものがないんだろう?
相変わらずドライアイで右目がよく見えない。だから世界の半分しか見えない。