現実

hospital3
母の病室から見た風景。

fragmentsを更新。(「絶望の中で読んだ本」

さっき雨の音がしていた。いずれ雪に変わるのだろう。今日は朝方雪がちらついていたものの、午後からは主に雨。

留置場にいた間、僕は番号で呼ばれた。僕には名前がなかった。僕が名前を取り戻して今日で3日目。それはつまり、僕が自由と現実を取り戻して3日目ということなのだが、僕は3週間のあいだ非現実にいたわけではなく、やはりそれもまたもうひとつの現実、いわば「異」現実とも呼ぶべきものだった。しかし病室で手を握りながら手術で髪を切って坊主頭になってしまった母の顔を見ていると、今の現実というものも次第にどこか曖昧になっていく気がするのだった。

弟は3時過ぎに母の病院から直接仙台に帰り、病院から帰宅すると僕はまたひとりぼっちになった。夜は例の電話病に悩まされ、誰かと話したくてしょうがなかったが、なんとか弟に電話するだけでとどまった。いまのところ。

午後、弟と二人で母の病室に辿り着くと先客がいて、それが母の友人2人だったのでびっくりした。一体どこから母がこの病院に入院しているという情報が伝わったのだろうか。友人2人がいる間の母は、昨日よりも元気そうに見えたのだが、その2人が帰るとどっと疲れたらしく、元気がなくなった。しかしながら、今日の母は友人が置いていったジュースをときおり飲んだり、トイレに行くのに看護師の手は借りるものの自分でベッドから降りて歩いたりは出来ていた。弟が帰った後も僕はしばらく病室に残り、5日も用便がないとのことで看護師が母に坐薬を入れたので、母が用を足すまで待った。5時近くに病院を後にするときには日は既に落ちていた。

帰路、なんとなくドトールに寄ってカフェ・ラ・テを飲んだ。さしたる意味はない。ただ立ち寄って一服したかっただけだ。この現実に戻って以来、すっかり僕は食欲がない。ご飯も炊いていないし、夕飯は簡単なスパゲティを作って済ませた。

何かが頼りないし覚束ない。そんな不安定な感じが常にする。いつもどこか危うい。たぶん、現実というのはそういうものなのだろう。

12時からマンUの試合をBSで中継するというのですっかり見る気になっていたのだが、相変わらずNHKはびっくりするほど引きが弱く、BSで生中継をするときには香川は決まってスタメンではない。途中から出るかも知れないから一応最後まで見るべきかな。それともいまだに十分に熟睡出来ていないので今夜は早めに寝た方がいいのだろうか。しかし、どうせ午前中は何もすることがないしやる気もないから、別に遅くなっても構わないのだが。

とか書いていたらマインツの岡崎がゴールだって。と思ったら今度は岡崎アシスト。岡崎凄いな、今日は。香川はまだ出る気配なし。ヤヌザイがゴールって、また水を開けられるな。

明日の有馬記念でオルフェーヴルの単勝買いたいのだが、登録したはいいものの、いまだに買い方が分からない。どうするか。

明日は予報通り終日雪なのだろうか。あまり派手に降られると母の病院に車で行くのもちょっと不安だ。なんていうか、もう少し、もうちょっと、上手く生きる方法をなんとかして見つけられないものだろうか。


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