虚無への供物

ルソー「孤独な散歩者の夢想」読了。確かに未完だった。それよりも、読んでいる間ずっと続くルソーの人間に対する極端な被害妄想、延々と続く自然への賛歌と自分自身へのナルシシズムに近い自賛、結局のところ、最初から最後まで一貫してそれしかないように思えたが、ルソーの人物像をまったく知らないで読んだのだけれど、解説を読んで逮捕命令まで出されて晩年まで延々と各地を転々として迫害されてきたことを知り、要するにルソーはこうやって自分自身のバランスを保ってきた、というただそれだけのことがここに記されていることにようやく気づく。で、詰まるところ、それが一体僕に何を与えたのかは分からない。もしかしたら何の役にも立っていないかも知れない。

寒くなった。出かけるにも上着を羽織るようになったし、夜にはついに暖房のスウィッチをオンにした。業務は楽勝で早く帰ったにも関わらず、やっぱり帰途に身体が痺れてくる。帰宅後、頓服を2錠飲んで昼寝しようと試みるが何故か今日はなかなか眠れない。1時間ぐらい悶々と苦しんでいた。そのうちようやく死亡。

で、夜。なんか楽しくない。することが思いつかないし、あっても出来ない。虚無。半端ない虚無。なんか生きてても楽しくない。という感覚、感情がどんどん強くなっていくのでこれはマズいと思い、駅前まで散歩がてら歩いて本屋を覗いた。で、迷った挙句沼田まほかる「九月が永遠に続けば」を購入。何故なら、著者は新人であるにも関わらず僕よりも一回り近く年上だから。こういうことって少しは僕に勇気を与える。これでまた小説を書く気になれればいいのだが。

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