6月25日、日曜日。
9時15分起床。予定通り、ツイッターは立ち上げずにあらゆる情報をシャットアウトして、朝食後にDAZNの見逃し配信でラ・リーガ昇格プレーオフセカンドレグ、ヘタフェ対テネリフェの試合を見た。当然柴崎は先発。というか、スタメンはファーストレグとまったく同じメンバーだった。薄々想像は出来たように、昨季まで1部だったヘタフェは地力で上回り、ホームの今回はアウェイの前回とは打って変わって攻撃的なサッカーで入り、開始早々から2点を取りトータルスコア2-1と逆転した。ところがその後柴崎のアシストでテネリフェが1点返し、トータルスコアは2-2となりアウェイゴールの差でこのままだとテネリフェが昇格、と思ったら前半のうちにヘタフェはさらに1点を追加し3-1、トータルスコアは3-2となった。このスコアで前半は終了。このままだとヘタフェが昇格。しかしテネリフェがあと1点返せばトータルスコアは3-3になりアウェイゴールの差でテネリフェが昇格となる。つまりテネリフェにまだチャンスは十分にあった。しかし後半が始まってすぐ、50分になんと攻撃のキーマンとなっていた柴崎を交代で下げてしまった。まさに唖然。代わりに入ったのはここ2戦ベンチだったドリブラーのアーロン。前半を見る限り、どう見ても球離れが悪くブレーキになっていたスソの方を代えるべきだった。そのスソもすぐにティロネと交代したところをみると、もしかしたらこれらの交代は監督が事前から意図したものだったのかもしれない。後半になってヘタフェは守りに入り、テネリフェが得点するチャンスは十分にあった。しかしプレーメーカーの柴崎を下げてしまったので中盤を省略して放り込むサッカーになってしまう。ヘタフェが前半の攻撃的なサッカーを続けていたらどうだったかは分からないが、後半は明らかに守りに入って消極的になった分、なんで柴崎を下げてしまったのかというもどかしい疑念ばかりが渦巻く。そのまま、試合は終了。トータルスコア3-2で昇格するのはヘタフェになった。こうして柴崎の今季の試合は終わった。
ひとまず今季の柴崎岳の冒険は終わった。考えてみれば2部でしかも6月までの半年契約っていう時点で、一体どんだけの結果出せるっていうんだ?と物凄い大きさのクエスチョンマークが浮かんでいたのを、ものの見事に払拭する活躍を見せてくれた。たった半年でスペインでの評価はかなり上がったはず。
— Sukeza (@anykindoflove) June 25, 2017
なんていうか、たぶん今日テネリフェが勝って昇格したとしても、(柴崎以外の)現有戦力では1部ではとても勝負にならないだろう。なので今回のオフにいいオファーが来るのであれば柴崎個人にとってはこれでよかったのかもしれない。しかしながらテネリフェというチームは、当初の予想をくつがして柴崎にとってとてもいいチームだった。正直柴崎が加わるまでのテネリフェのサッカーは中盤を省略してボールを放り込むだけのお粗末なサッカーだった。それが柴崎が入ることによってチームのプレースタイルが変わった。不安障害だのなんだのと言われてスペインにすら馴染めないのではと懸念されていた柴崎にとって、ここまで馴染むチームであるとはとても思えなかった。いろんな現地の動画を見ても、今の柴崎がいかにテネリフェで人気があるか、愛されているかが分かる。それだけに今日の結果は非常に残念だ。しかしながら6月一杯で契約が切れる柴崎はいいオファーがあったら迷わずに移るべきだとは思う。問題はいいオファーがなかった場合なのだが……個人的には鹿島に戻って欲しいが、スペインに渡ってここまで柴崎が短期間で進化するとは思わなかったので、もしかしたらそのままテネリフェに残ってもいいのかもしれない。
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それはともかく、夜になって遂にムーンのストラトが死んだ。音が歪むようになっていたのだが、とうとうアンプに繋いでもまったく音が出なくなってしまった。学生のときに中古で買ってピックアップをEMGに替えた愛着のあるギターだけれど、どうやらこれはサーキットを全とっかえしないと駄目らしい。
柴崎の今季が終わり、僕のストラトも終わった。このように、あらゆる旅には終わりがあるものだ。さまよえるオランダ人は例外としても。しかしながらストラトがサーキットやピックアップを交換すれば生き返るように、どこのチームに行くか分からないけれど柴崎の来シーズンもすぐに始まる。ひとつの旅が終わってもまた次の旅が始まる。そんな風に僕らは生きている。