ゼロ

朝目が覚めると既に10時半、8時間も寝てしまった。9時からネット中継でダルビッシュの登板試合を見るつもりでいたのだが、もう降板してるかもしれない……と思ったらまだ投げていた。どうやら1回に1点取られていた模様だが、まったく危なげない投球、なんか途中から手投げっぽくなってはいるものの中継によるとフォアボールもまだ2つ目、なんだかんだで8回途中まで投げていた。と、この辺りまではまだよかった。ダルビッシュが交代してから、昼過ぎにスティーグ・ラーソン「ミレニアム」の2を買おうと本屋に向かったのだが、何故か島田雅彦が毎日のようにツイッターで自画自賛していた「英雄はそこにいる」が目に入り、散々迷った挙句、文庫の上下巻を買うよりも100円ぐらい安いからという理由でハードカバーの島田雅彦の方を買った。ついでにスーパーに寄って昼食にするつもりでパンとサラダ、コーラなどを買い、帰宅。で、繋ぎで読んでいた西村賢太「苦役列車」の併録の短編を読んで読了、「英雄はそこにいる」をソファに寝転がって読んでいたら、2時半ごろに猛烈にダルくなってそのまま寝てしまい、目が覚めると5時を回っていた。かれこれ3時間あまりも寝たというのに、目が覚めても一向に疲労感は取れず、何もする気になれない。が、抗うつ薬が切れてしまったので今日はどうしても精神科に行かなければならない。で、行こうとして自立支援の紙(これがあると治療費・薬代合わせて1ヶ月2500円の上限になる)がどこを探しても見つからず、かといって医者に行かなければ薬の離脱症状に襲われる可能性大なので行かないわけにもいかない。そんなわけで医者に向かい始めたのだけれど、案の定へろへろ、なんとか辿り着くと待合室に人の影はなく、受付に事情を説明して待っているとすぐ呼ばれた。普通精神科とか心療内科というものはどんなヤブ医者でも薬を出していればオートマティックに患者が半永久的に通うので、患者が増えることはあっても減ることはないのだが、僕の通っているこの医者に限っては、地元の駅に新たなクリニックが2つ開業してからというもの、明らかに患者が減っているようだ。それはともかく、ひとまず最低限である抗うつ薬だけを2週間分処方してもらい、処方薬局のおばさんとひとしきり体調が悪いことを世間話をして、スーパーでジュース等、ドラッグストアでティッシュペーパーを買い、マンションの手前の洋食屋でピラフの夕食を摂る。帰宅してまたソファに寝転がって読書の続き。起きてからここまで何度も熱を計っているのだが今日は熱はない。しかし、気力も体力もない。なんつーか、呼吸するだけで疲れる。本を読んでいても寝そうになるが、明日は抗がん剤投与の日で朝から病院に行かなければならないから、迂闊な時間に寝てしまうとかえって面倒だ。数日来の被害妄想はますます深刻さを増し、思考停止を通り越して投げやりになってしまっている。で、どうやらその直接的な原因はFacebookにあるようなので、何かを書き込む気にもなれない。よくゼロからスタート、とか言うけれど、本当に気力も体力もゼロだとスタートすることは出来ない。今日は両方とも限りなくゼロに近かった。お陰で読書だけは進み、この調子では明日7時間にわたる点滴の途中で読み終えてしまうという不安にかられて、9時過ぎに今度こそミレニアム2を買いに駅前の本屋に向かった。しかし、ほぼ何もしていないのに、おまけに3時間も昼寝したというのに、恐ろしいほど疲れている。歩くだけで息も絶え絶えである。なんとか本屋に辿り着き、ひとまず上巻だけを買い、ついでにスーパーでポテトチップスとグリーンダカラを買ったものの一息に帰宅することは到底覚束ず、遊歩道のベンチで煙草2本分休憩。それからようやっと重い腰を上げて老人のような足取りで帰途に就く。帰宅して買ってきたポテトチップスを食べながらまた本を読んでいると、不思議なことに少しだけ異常な疲労感が和らいだ。ジャンクフードが疲労に効果があるとは。いずれにせよ、まったくもってやれやれな一日。

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