Ruin

6月24日、金曜日。

9時33分起床。なんか屋根が静かだなと思って朝食後に外に出てみると、どうやら今日は作業が休みのようだった。小雨らしきものが降ったっぽいからだろうか。だが、体感できるほどの雨は降らなかった。

昼前に母とLINE面会。母の髪はいっそう白くなったように見えたが、顔色もよく元気そうだった。

夕方歯医者で先日取れた差し歯を付けてもらう。それ以外は終日業務。相変わらずあと5分10分というところが待てないし、そもそものエントリーも雑。今はとにかく勝って終わるというところに徹するしかない。

考えてみるともうこの日記に何度となく書いてきたことだけれども、そもそも論として僕は破滅型の人間である。これは今までの自分の生きざまを見てきて明らかなことであり、論を待たない。破滅型の人間がそう器用にエントリーやエグジットをできるわけがないのである。これまた何十回と書いてきたことだが、待つことが一番苦手だし。ところが気がついてみると、トレードというのはひたすら待つだけの行為なのだった。これはまったくもって皮肉だ。

かつて業務といえばパチンコだった。トレードに比べてパチンコはやるべきことが明らかで遥かに分かりやすかった。期待値がプラスであればとにかく稼働時間を稼げばそれでよかった。エグジットのタイミングを考える必要はない。何故なら、確変の途中でやめる人間などいないのだから。そういう意味では取り損ねるということがほぼない。

そこから比べるとトレードはプログラムによるシステムトレードじゃない裁量である限り、すべては自分の判断に委ねられる。しかし、5分後はもとより、今から数秒後ですら何が起こるか分かる人間などいるだろうか?

渡辺淳一「氷紋」読了。

この小説を一言で言い表すと「人妻の恋」。ただそれだけ。その恋をした主人公である人妻の心情がひたすら綴られているので、これといった出来事はさほど頻繁には起こらない。そして、巻を終えてもその恋がどうなったのかという結果は書かれていない。そういう意味では物語としては物足りない部分が多いのだが、とにかく読みやすい。ある意味、物凄くシンプルな話が物凄くシンプルに書かれていると言ってもいい。この作家が中国で村上春樹と並ぶ人気だということはにわかに信じがたいけれども、ひとつ言えるのは難解さがないということだ。結局のところ、ほとんどのところで主人公である人妻がああでもないこうでもないと考えているわけだが、その人妻が恋をしている相手の男性については最小限のことしか語られていない。つまり、主人公が分かり得た部分しか書かれていないのである。なので、この小説は一応長編小説なのだが、短くしようと思えばいくらでも短くできそうだ。村上春樹と共通するものはほぼ何もないといってよく、強いていえばリーダビリティか。

それはともかく、昨日西川町の住職から連絡があって、今日の山形新聞にうちの先祖の記事が載るということだったので、図書館で確かめてきた。

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