脾臓と服従

4月12日、火曜日。

朝目が覚めたらもう10時近かった。それはともかくとして、昨夜から脾臓の辺り、つまり左の肋骨の下がしくしくと痛んでいたのが今日になっても治まらない。日中は四六時中ではなく間欠的にちくちくと痛む程度だったのだが、次第に痛む間隔が狭まってきた。以前もこんな風に痛んだことがある。それとどれぐらい直接関係があるのかどうか、四年前に悪性リンパ腫になったときはCT(PET)検査をしたら脾臓が癌細胞で倍ぐらいに膨れ上がっていた。そんなこともあるのでやはり気になる。悪性リンパ腫の予後検査で通っている県立中央病院の次の予定は1カ月先である。それに考えてみれば2月にCT検査をして問題ないと言われたばかりだ。

痛みはだんだん酷くなる。母のところから帰宅した夕方、以前行った消化器系の内科が5時半まで診察を受け付けていると分かったので行こうかと考える。ところが、ふとサブディスプレイの相場のチャートを見ると5時過ぎにユーロドルがぴょこんと跳ね上がった。それを見て習慣的にというか発作的にというか、瞬時にストップの位置を逆算してショート(売り)ポジションを取ってしまった。それで5時半を過ぎ、医者に行きそびれた。

結局このポジションは夕食前に利食いして決済したのだけれど、夜になって脾臓の痛みは酷くなり、間断なくちくちくと痛むので痛み止めのイブプロフェン(アドヴィル)を飲んだのだがちっとも効かない。さすがにだんだん心配になってきて「脾臓 痛い」でググってみると、脾臓は痛みを感じることがほとんどなく、脾臓の辺りが痛いというのは「よほどのこと」である、とあってますますビビる。脳内でまた抗がん剤治療とかになったら耐えられるだろうかとか、脾臓摘出とかになったらとか、いずれにせよ今僕が入院という事態になったら一体このうちはどうなるのかとか、いろんなロクでもないことが頭をよぎった。

いっかな痛みは治まらず、そのうちだんだん痛いのに少し慣れてくる。つまり、痛くて当たり前的な状態に。とはいうものの、ずっとちくちく痛むので気になって何かをする気にもなれず。今日はもうしょうがないので寝るかと風呂に入った。すると、湯船に浸かった途端に痛みが治まった。ということは血行の問題かもしれない。あるいは単に筋肉痛という可能性もある。

というわけで入浴後は大分楽になったものの、これを書いている今、ときどき思い出したように微かな痛みが走る。ずっと痛みに耐えていたのですっかり肩が凝った。痛みは疲弊する。いずれにせよ、念のために明日の午前中内科に行こうとは思う。もしかしたら県立中央病院に電話で相談した方がいいのかもしれないが、僕の担当医は月曜担当だ。

そうこうしているうちに夕方早々に利食いしたユーロドルなのだが、ふとチャートを見るとあれから70ピップス近く下落している。あのまま保持していたら……とげっそりする。

ともあれ、ミシェル・ウエルベック「服従」読了。

読後に考えてみれば、この結末は既に「服従」というタイトルで作者が早々に宣言していたのだった。

図書館に返しにいって結局同じウエルベックの「地図と領土」を借りてくる。どうも最近は同じ作家を続けて読む傾向にある。本屋で買うのと違って、図書館は期限までに返さなければならないので即読まなければならない。

今日の昼食は図書館の斜向かいにある人気店、一寸亭本店の冷たい肉そば。いささかワンパターンではあるけれど、地元の名物料理ってこれぐらいしかないのだ。

chottotei

蕎麦屋の駐車場に車を停めたまま、いい天気だったのでいつもの山の方まで散歩してみた。

sampo

山の麓の資料館まで歩いてもよかったのだけれど、脾臓がちくちくと痛むのが気になっていつもの橋で煙草を一服して戻った。

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