愚挙

6月24日、金曜日。

10時過ぎに起きた今日、大方の人と同じように僕は高を括っていた。なんだかんだ言って最後は英はEUに残留するだろうと。ロンドンのブックメーカーのオッズと同じように。なので、午前中離脱有利の途中開票の結果を反映してドル円がみるみるうちに100円を割り、99円を割ったのを見てすげーなどと思っていたが、それでも最終的には残留するだろうとまだ思っていたのだ。それで、ずっとツイッターのタイムラインと相場のチャートに貼りついていちいちすげーだのと言っていてもしょうがない、どうせこのボラティリティの大きさ、スプレッドの大きさ、リスクの大きさを考えるととても相場にエントリーできるはずがないと考え、じれったくなって昼過ぎに業務に行った。で、2時間ばかりこれが不ヅキだよというものを見せつけられた。すごすごと尻尾を巻いて帰る。

で、帰宅後に英のEU離脱が決まったことを知って唖然とした。まあ危ういとは思っていたが、英国民がそこまで愚かではないだろうと思っていた。ことここに至って、改めて国民投票というものの恐ろしさを見せつけられた。ある種の熱狂、気分、ムードというもので物凄く重要なことが決まってしまう。それも冷静な判断とは対極にあるところで。

これで世界経済が大混乱に陥ることは明白で、ことあるごとに言われていた英が離脱すると他の国が連鎖反応して離脱してEU崩壊に繋がるという以前に、早くもスコットランドと北アイルランドが独立するという気配を見せ、グレート・ブリテンの崩壊も見えてきた。

結局のところ、この離脱で一体何がイギリスにとってメリットになるのかさっぱり分からない。確かに一時的に難民・移民を制御することは可能かもしれないが、中長期的に見ていいことは何一つないように思える。過半数が残留を求める若者たちの未来を、なんとなく昔の方がよかった的なセンチメントで離脱に投票した65歳以上の老人たちが摘んでしまったように見える。国民投票というものは、万が一間違えた結果を出しても後戻りできない。この先、ことあるごとに経済面ではイギリスは真っ先に見捨てられるだろう。

報道されるようにオランダ・フランスといった国々が国民投票で離脱のドミノ倒しになるのか、それともスコットランドと北アイルランドの独立によって大英帝国が崩壊するのが先なのか。どっちに転がってもこの先混乱は続いていく。それは相場的にはチャンスと言えるのかもしれないけれど、実際夜ちょこっとポジションを取ってみてもボラティリティの高さにびびってしまうし、実際これを書いているこの時間になっても各通貨ペアのスプレッドは広がったままだ。真面目な話、これが落ち着いてくれないと非常に困ったものである。

午後、母のところに面会に行くと物凄く眠くなった。母のベッドの脇に椅子に座っていて一瞬寝てしまって夢を見たりしたので驚いた。あまりにも眠いので、母のところから帰宅後の5時ごろ、ソファで毛布を被って一眠りすることにした。

犬を飼っている夢を見た。家族は父も弟もいる四人家族だった。犬は足が悪いので僕が抱いている。気がつくと僕は犬を抱いたまま駅のホームにいて電車が来るのを待っている。山手線が来たと思うと向こうのホーム。また来たと思っても違うホーム。どうやら僕は間違ったホームで待っているようだ。それで犬を抱きかかえたまま階段を昇り違うホームに行こうとする。

目が覚めると真っ暗だった。今が何時なのかはもちろん、朝なのか夜なのかも一瞬分からなかった。iPhoneで時間を確かめると8時近かった。3時間近くもガチ寝してしまっていた。なんだか今日はやけに疲れる日だ。

慌ただしく夕飯を作って食べていると、6時からのU-16日本代表の試合を見るのを忘れたことに気づく。それで夕食後、オンデマンドで試合開始からU-16日本代表のマリ戦を見た。日本は久保のアシストから先制するものの、後半立て続けに2点を取られて逆転され、結果1-2で負けてしまった。しかしこのU-16日本代表、決して弱いわけではなく、むしろこの年代(中学生~高校1年生)ではびっくりするくらい巧い。だがしかし、マリはそれ以上に強かった。アフリカ勢を相手にするときに身体能力が、というのは毎度毎度当たり前のように口にされることだけれど、今日のところはその身体能力の差が出た。個の闘いという部分でもマリが勝っていたように思う。先日ハンガリーに圧勝したときは日本の強さばかりが目についたけれど、やっぱり世界は違うんだなあと思わされた試合。マリは日本の10分の1ぐらいの人口しかない国だもの。

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