異変

11月30日、水曜日。

スパゲッティの夕食を済ませ、7時近くに母のところに面会に行こうと外に出て、もちろん真っ暗なのだがなんかちょっとした違和感を覚えた。庭に見慣れない小石があるような気がしたのだ。とはいうもののあまり確信はなく、気のせいだろうと車庫の裏口から入って車を見た途端、異変に気付いた。

car

なんじゃこりゃあ? ワイパーが2つとも起こされている!

もしかして折られているのではと思ったが、どうやらそうでもなさそう。写真右側の戸が開いているのは建付けが悪くて閉まらないせいで、ぐるっと見渡すと特になくなったものはなさそうだ。とすると、単なるいたずらなのか。これが都内や浦和だったらああいたずらされたと思うだけなのだが、この田舎町でこんなことをする輩がいるとは思えず、実際実家に戻ってもうそろそろ4年になるがまったくもって何も起こらないのがこの小さな町の唯一の取り柄と言ってもいいのだ。

頭の中に「嫌がらせ」という言葉が浮かぶ。そう考えるとこれは単なる始まりに過ぎないのではないかと思ってぞっとする。とにかく、物凄く気になるのだが母のところに行く。しかし、母の部屋に着いても気になって気になってどうにもならず、とにかく警察に相談しようと110番した。まあ事件というほどのものではないんですが、気持ち悪いので。と言うと警官を向かわせるというので、慌ててまた家に戻る。

5分ぐらいすると制服警官が2人やってきた。おっさんと若い奴といういかにもありそうな取り合わせ。事情を話し、懐中電灯でまず庭を照らしてもらうが正直言って見慣れぬ石が何個もあるような気もするのだが確信がない。こっちは気のせいかもしれない。というわけで、ワイパーの写真(前掲)を見せて説明する。案の定、何か近所とトラブルとかありませんかと訊かれたがトラブルどころか近所との付き合いは年に一度の町内会の総会を除けば回覧板のやり取りぐらいしかないと説明する。いずれにしても、今日は母のところに出かけるまでは一日中家にいて、ほとんどの時間を庭が見える書斎の机の前にいたわけだから、少なくとも誰かが庭に石を置いたかもというのはどうやら僕の気のせいらしい。

結局、今後は車庫のシャッターを閉める(言われなくてもそうするつもりだった)ということで、パトロールで気をつけますから(嘘こけ)ということで警官たちは帰る。

とまあこれだけのことなのだが、これだけのことだから余計に気になる。たぶん通りすがりの誰かがいたずらとしてワイパーを上げていったのだろうが、その誰かが誰か分からないし一体何のためなのか皆目見当がつかないので、ホントに薄気味悪い。以後は出かけるときも帰ってからもいちいちシャッターを閉めるようにはするけれど、これがたった一度のいたずらで終わってくれればいいのだが……。あまり必要以上に気にしないようにしよう。でも誰か(それが誰だか分からない)を信頼できないってのはホント気持ち悪い。

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