9月1日、金曜日。
あ、そうか、今日から9月だ、カレンダーめくるの忘れてた……。
佐藤正午「月の満ち欠け」読了。
佐藤正午『月の満ち欠け』読了。圧倒的なリーダビリティに水を差すのは、以前ツイートしたようにルビが振られてないこと。難解な漢字や人名に当たるたびに読者はストレスを覚えることになる。単なる編集者の怠慢。肝心の小説自体の面白さは相変わらず。若干物足りないところも。佐藤正午の小説は→
— Sukeza (@anykindoflove) August 31, 2017
→いつもながらびっくりするほど巧緻にプロットが寸分の隙もなく計算されていてそれは見事なんだけど、最後に胸が一杯にならない。複雑に絡みあう伏線を落とし込むよりも、情緒的なカタルシスを優先して欲しかった。それがセンチメンタリズムでも一向に構わないのに。生まれ変わりというモチーフは、→
— Sukeza (@anykindoflove) August 31, 2017
→同じ作者の『Y』に通じていることは読む前からわかっていたが、プロットの構築の巧みさはこちらの方が上だ。それだけに上手さの方が目立ってしまった。こんなに面白いのに。僕たちはもっとセンチメンタルに読みたかった。というのはちと贅沢かな。
— Sukeza (@anykindoflove) August 31, 2017
誤解されないように一言付け加えておくと、僕は佐藤正午の書く小説はどれも好きだ。そして、どれもちょっと物足りない。複雑に絡み合うプロットの構築はまさに圧巻なんだけど、その数々の伏線が見事に収束されていくさまに感心していると終わってしまう。最後にどわーっという感動がどうしても欲しくなる。もう浪花節でもいいから、みたいな。最後くらいベタでいいんだよな、ベタで。この小説に関していえばとにかく読みやすい。あっという間に読み終えてしまう感じ。個人的には「鳩の撃退法」の方が好きかも。
で、上記の感想ツイートを寝床の中で書いていたら寝るのが遅くなってしまい、朝は二度寝して11時19分起床。もう朝とは言えない。朝食後の珈琲を飲んでいると昼。今日は夜に雇用統計があるのでそれまで相場は手を出しにくい。というわけで昼過ぎというか2時近くなってから今日も業務に行ってみたら存外に空いてた。で、実に珍しいことに展開上やむなく夕方の5時半過ぎまで打っていたんだけど、夕方ががらがらだということに気づく。そうなのか。東京というか首都圏では朝よりもむしろ夕方以降の方が混んでいるのだが。
で、その夜の雇用統計をリアルタイムで見ていて、あまりに結果が悪かったのでついドル売りのポジション(ユーロドル買い)を取ってしまった。基本的に雇用統計の直後はトレードしないようにしていたのだが……。で、利食いのタイミングを見ていると、突如としてユーロドルが一気に50ピップス以上急落し、あっという間にストップがついてしまった。唖然。一体何事かとツイッターのタイムラインを見てみると、どうやら雇用統計発表後のタイミングでECBの関係者が余計な発言をしたせいらしい。憤懣やる方なし。インサイダーの匂いがぷんぷんする。これで久しぶりにちと発狂してしまった。「Fuck!」を連発して頭に血が上り、それからバタバタとポジションを取るとすべて逆に動く。往復ビンタ食らいまくり。Fuck,fuck,fuck! としばらく絶叫しまくったのだが、やがて、ま、しょうがないかな、と思えるように。高い授業料になってしまったけれど、勉強になりました。ありがとうございました。という心境。
それはともかくとして、夕方業務から帰宅したタイミングでハリルホジッチが急遽記者会見を開くというので6時からネットの配信で見た。というのも、昨日の個人的な問題を抱えているという話と、今日になってそれが親族が末期がんであるというような情報も伝わってきたので、もしかして辞任するのかと思ったからである。頼むから辞めないでくれと固唾を飲んで見ていると、例によって短いセンテンスごとに通訳が訳すのだがハリルホジッチがあまりに饒舌なためになかなか追いつかず、なかなかすぐに言っていることが分からない。が、どうやらこれは辞めないという主旨の会見であるということがようやっと途中からなんとなく分かってほっとした。例の個人的な問題云々よりもむしろ、オーストラリア戦の結果次第では解任云々と報道されたことが余程腹に据えかねたようだ。だよね。とにかくこのままW杯まで指揮を執ることになって一安心。