糸くずフィルター?

8月1日、土曜日。

洗濯機の中にある糸くずとかゴミをすくうネット、うちの洗濯機はそのネットが破れていて、大概の洗濯機の場合は枠を外してネットの取り換えが利くのだが我が家の奴はもうかれこれ20年ぐらい前の代物で枠が外せず(そういう仕様になっている)取り換えることができない。なので、例によって二度寝三度寝して9時過ぎに起きて朝食を摂ったあと、何年ぶりかで針仕事をして縫った。しかしながらもうネットの破れ目がぐちゃぐちゃぼろぼろになっていて、どうにも恰好がつかないしいずれまた破れることは明白である。

あれをなんと呼ぶのか分からなかったので、久しぶりに針仕事をして洗濯機の「ごみネット」を修復した、とツイートしたら、フォロワーの方にあれは「糸くずフィルター」と呼ぶのだと教えてもらった。なるほど。知らなかった。初耳だ。ついでに、アマゾンで買えると思うと教えられたので検索してみた。浮かべるタイプの奴はうちにもあったのだがまったく機能を果たさないことは分かっていたので、そうじゃないものを。ふと思いついて「糸くずフィルター+洗濯機の型番」でググってみると、なんとあるではないか。ちょっと型番が正しいかどうか自信はないのだが、もし正しければ純正のフィルターである。早速注文した。しかし、アマゾンてなんでも売ってるんだなと感心する。これでぴたりとはまればラッキー、たかがネットが破れたぐらいで洗濯機を買い替えるのではたまらない。いずれにせよ、「糸くずフィルター」という呼び方を知らないと発見できなかったと思われ、つくづく自分は物事を知らないなと思うと同時に、ツイッターってものはありがたいなと思う。

昼近くなって車でドトールに行って昼食、涼む。メモを持って行って今回は小説そのものを書くのではなく、小説のアイディアというか、キーワードをひたすら思いつくままに2時間かけてメモった。それから終盤に差し掛かっていたジョン・アーヴィング「サイダーハウス・ルール」を一気に読了。アーヴィングの小説はいつもながら登場人物が次から次へと悲惨で理不尽な出来事に襲われるものの、誰もそれで悲観的になることはなく、したがって話が陰鬱に陥ることもなく常に希望がある。その常にユーモアを忘れない(しかもあからさまではない)ストーリーテリングは見事。語り口の節度が絶妙である。

帰宅後、今度は湊かなえの「リバース」を読み始めたのだが、アーヴィングを読んだあとだと小説の書き方とか物語の語り方とか力量が歴然としていて、改めてアーヴィングは凄いなあと思う。アーヴィングの場合、説明的な無駄な記述が一切ない。湊かなえの文章力だけを一元的に責めるつもりはないのだが、往々にして日本の特にエンターテインメント系の作家は説明的な記述が目立つ。

今日も外は日差しが暑かったが家に帰ってみると家の中が案外と涼しく感じて驚いたのだけれど、ドトールから帰宅するころにはもう夕方近く、窓を開けていると風が入ってきたせいだろう。米を仕掛けるのを忘れていたので今夜の夕飯は外食にしようと思っていたのだが、母のところで新聞を読んでいると東アジアカップのなでしこの試合(北朝鮮戦)の中継があることに気づき、途中まで母のところで見て帰宅後は結局スパゲッティを茹でて食べながら試合を見た。しかしながらW杯よりメンバーを落としただけとは思えないなでしこのあまりにも酷いサッカーにうんざりする。細かいところをいちいちあげつらうのも面倒だから省くが、どう見ても北朝鮮の方が上手いし強かった。2-4での敗戦というのは妥当なところだろう。特にゴール前での守備が酷過ぎて、結果的には北朝鮮の10番と11番にチンチンにされた、というような試合だった。

そのままドラマ「HERO」を見る。しかしいきなり中井貴一が出てきたのでもしかしたらと思ったらやはり昔の再放送だった(特別編)。うだうだと最後まで見てしまったが、荒唐無稽なドラマのリアリティに目くじらを立ててもしょうがないのだがあまりにもありえない話に呆れ果てる。こんなものを見てしまった自分にうんざりする。無駄だった。

そういえば母のところからの帰り際、駐車場から見ると地平線の上にオレンジ色というか真っ赤な月があった。どうすればあんな赤い月になるのだろう。

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