歌う女

3月22日、金曜日。

8時27分起床。真っ当な会社員をしている夢を見た。いわゆるスーツを来てネクタイを締めるというような。それはともかく、昨夜比較的早めに寝たとはいえ、早く起きてしまったので午前中は眠くて昼寝で壊滅。

午後、母のところに面会に行ったら、母の斜め向かいの婆さんが大声で民謡を延々と歌っていて唖然。歌うな、といさめるわけにも行かず、母もいささか参っているようだった。しかし、そのうちその歌もようやく止んだ。それで病院から帰ったのだが、いつ歌が再開してもおかしくない。

親善試合、U23日本 1-3 U23マリ。完敗。フィジカルだけではなく、攻撃時のプレー精度といった技術面でも負けるようでは話にならない。お手上げ。これでオリンピックでメダルがどうのと言ったら笑われそう。今のままだと韓国にも勝てないのでは。

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事件

3月21日、木曜日。

9時40分起床。今日の夢は覚えていた。年上の同業の友人である志熊と仕事をする夢だった。実際には志熊と仕事をしたことはないのだが。

W杯アジア2次予選、日本 1-0 北朝鮮。開始直後に日本が先制して、一体何点取るのかと思ったら、その後はまさかの大苦戦。これではアウェイで勝てないわけだ……と思っていたら試合終了後にアウェイの試合が平壌で開催しないことに。その理由があまり聞いたこともない伝染病が日本で流行っているからだという。ともあれ、平壌開催だと中継すらないということだったので、中継できるところでやってくれるに越したことはない。

それはともかく、今日はそれよりも大谷翔平の通訳が賭博で解雇という衝撃のニュースが。それもよりによって賭博で作った借金を大谷が肩代わりしたというから始末が悪い。大谷も無傷では済まないだろう。この通訳、年俸が50万ドルというのだから、それだけの給料をもらっていてももっと欲しくなるのかな、というのが素直な感想。とはいうものの、以前YouTubeで見た大王製紙の元会長も大金持ちなのにギャンブルで身を持ち崩したから、金のあるなしはあまり関係ないのかもしれない。ギャンブル依存症というなら、自分なんかはまさにそれに当てはまるが……。

ところで昨夜あれから、リリースしたばかりのBandcampでバンドのサードアルバムが1枚売れてびっくり。たぶんファーストアルバムを買ってくれた人と同じだとは思うが。とにもかくにも、例え一人でも誰かに需要はあるのだということは勇気づけられる。

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彼岸と此岸

3月20日、水曜日。

10時5分起床。雨。日が落ちてから雪。

今日はとにかく寒かった。暑さ寒さも彼岸まで、と言うし今日は春分の日だというのに。なんでこんなに寒いんだろうと思ったら、スマホによると体感気温マイナス4度と。

相変わらず精神的に追い詰められているというか、モチベーションゼロの世界で何をしたらいいのか分からない。頭から蓋をされているような。

とりあえずバンドのサードアルバムをBandcampからもリリース。

なんていうか、ずっと何事かに耐えている感じが抜けない。実際、何かに耐えているのだろう。

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I’m not enough

3月19日、火曜日。

8時48分起床。今日は雪は降らなかった。

昼に日銀の政策発表。ようやくマイナス金利を解除したが、事前に散々リークしたお陰で円高どころか円安になるという。まったく茶番というしかない。で、仕方なく取ったポジションが天井ロング……と思って損切りしたのが間違い。結局その後3分の2ぐらいは取り戻したものの、例によってあと数分が待てないという。

今日の母は寝ていたので20分ぐらいそのままにしておいたが、帰り際に起こして少し話した。

結局前述の損切り分を取り戻すために夜までちょこちょこ業務をやっていたものの、どこか諦めムードになり、途中で手仕舞い。

あまりいいことはない。煙草の本数だけが増えた。夕方ぐらいから例によってすっかり気落ちしてしまい、モチベーションのない世界。

で、ふと思ったのだがこの年齢になると現状に満足しない限り、多少なりとも幸せだとは思えないなと。とはいうものの、常に現状を維持できなくなるのではないかという不安がつきまとって。結局どうやっても心が安らぐことがない。そもそも安らぐってどういう状態なんだっけ?という具合に、よく分からなくなってしまった。

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春の雪

3月18日、月曜日。

またしても興味深い夢を見て9時30分起床。それにしても、どうして夢の記憶というのはほぼほぼ消え失せてしまうのだろう。

朝起きてカーテンを開けたら外は雪が積もっていて驚いた。結局今日は終日雪。もうお彼岸だというのに。日中の気温に至っては昨日より15度も低かった。

昨夜あれから、深夜2時半までキーボードの山崎と長電話。世界情勢から宇宙に至るまで、ありとあらゆる話をして、ボロボロだったメンタルのリハビリにはなった。ある意味ちょっとした現実逃避みたいなものだけれど。

午前中昼寝。午後母の病院へ。

今日の母はまた夜眠れなかったということでハイになっており、非常によく喋った。例によって虚実ないまぜではあるが、現実の割合が高くそこまで妄想成分が多いわけでもなかった。

夜、町営の温泉に行ったら外は本降りの雪だった。12年前、父が倒れて実家に戻った日のことを思い出す。あの晩も本降りの雪だった。

今回の冬はトータルで見れば雪は全然少ないんだけれども、1月に雪がなかったのに3月になってもまだ雪が降るという具合になんだかバランスがおかしい。昨夜山崎と今の世界のバランスがおかしいと話したことそのまんま。なんだかハルマゲドンの手前にいるような感覚。

いずれにしても、絶対とは言わないまでもほぼほぼ自分の孤独死はもう確定している気がするし、そういう意味でもこの山形の片田舎の町は自分にとってこの世の果てである。闇雲に突き進む時はとうに過ぎ、僕らは日々人生の瀬戸際をうろうろしている。

今ちょっと思い出したのだが、今朝方見た夢は入れ子構造の夢だった。つまり、夢の中でまた夢を見ていた。とすると、現実もまた入れ子構造になっていて、この現実もまた夢である可能性は……などということをふと考えたのだった。

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燃え尽きる

3月17日、日曜日。

10時27分起床。というのも、やくざの下っ端であるという夢を見て、その続きが見たくて二度寝したから。不思議なことに夢の続きは見れた。最近見る夢は妙にリアリティのようなものがある。

鹿島 2-1 川崎。鹿島が川崎Fに勝つのはなんと8年ぶりだか9年ぶり。実況は8年ぶりと言ってネットメディアでは9年ぶりになっている。どちらにしても鬼門になっていたことは確か。前半川崎に先制されたとき、やはり今年はろくなことがないのか……と思ったが後半あっという間に2点を取って逆転。あれ?やっぱり少しはいいこともあるのかと。

問題はここから。昨日バンドのサードアルバムを配信リリースして、今日鹿島がようやく川崎に勝ち、という時点でほぼ完全な燃え尽き症候群になってしまった。夕食時はまるで抜け殻のよう。自分自身すら見つからず、何をしたらいいのか、何をすべきなのかも分からない。途方に暮れるとはまさにこのこと、という虚脱状態に陥ってしまった。

結局何をしたかというと、Amazonプライムで気になっていた映画「市子」を見た。メンタルが壊滅状態だったので見始めはきつかったが、次第に話に引き込まれていき……はいいんだが、なんだこの終わり方は? という話だった。結末を観客や読者に委ねるというのはよくある手だが、基本的にカタルシスを得られないという点で悪手だと思う。「市子」の場合、肝心の主人公(市子)の描き方にブレがあり、どう感情移入したものかも分からなくなる。主人公のキャラクターに一貫性がない。つまり、描き手の判断自体がブレている。

それにしても、現在の状態がもし本当に燃え尽き症候群だとしたら厄介だ。ただでさえ元々モチベーション低いのに。

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半島を出よ

3月16日、土曜日。

9時31分起床。なんていうか、最近見る夢は物語としての完成度が高い。すぐ忘れてしまうんだけど。

昼前に弟夫婦が来る。仏壇に花を上げていった。それから母のところに面会に。自分もすることがないので、弟夫婦が帰ったタイミングぐらいに母に面会。今日は普通に喋っていた。

珍しく夕方以降はちょびちょびとギターの練習をしたのだが、かつての部下だった木内がギターはアンプで練習した方が絶対上手くなりますよと言っていたので、アンプシミュレーターに繋いで練習したのだが、我ながら下手過ぎて呆れ果てる。加齢のせいなのか、練習不足なのか、劣化してる感。

夜、陽太郎がキーボードとアレンジを担当しているBSの歌番組を見てから、U20女子アジアカップの決勝。日本 1-2 北朝鮮。力負け。準決勝のオーストラリア相手には圧勝した日本も、北朝鮮相手だと球際で全敗しかつボールも繋げない。せっかく先制したのに守り切ることも攻め切ることもできなかった。見ていてキック力というか、基礎体力そのものが違う気がした。北朝鮮は女子特有のへなちょこ感がない。なんか、村上龍の「半島を出よ」みたいな物凄い練習を普段してるんじゃないか的な。

それはともかく、バンドのサードアルバム「21days」が配信開始したのでプロモーションしないと。

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ビッグ・ガン to 21days

3月15日、金曜日。

9時30分起床。素晴らしく完成度の高いアクション映画みたいな夢を見たのだが、如何せん例によって起きた途端に夢はその輪郭を失い、ただの曖昧な印象になっていく。

なんとなく一日を過ごしただけ。日中は気温が13度まで上がって暖かい一日だった。今日の母は比較的よく喋った。明日は弟が面会に来る予定。

夜、アラン・ドロン主演の映画「ビッグ・ガン」を見たが、1973年の映画とはいえ、あまりにも整合性のないストーリーに呆れ果てる。昔のアクション映画あるある。登場人物が全員頭が悪く見えるというのはある意味凄いが。

日付が変わるとバンドのサードアルバムの配信が開始されるはずで、ただそれを日がな一日なんとなく待っていた日だった。

日付が変わった。というわけで、バンドのサードアルバム「21days」が配信開始。

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La luz

3月14日、木曜日。

7時37分起床。というのも、昨夜早く寝た。で、たぶん早朝よりももっと早い時間に、ドラマの夢を見てどこかで見たことがあると思い、ネットで調べなければと思ったのだがそのまま引き続き寝て違う夢を見た。今度は若い自分が誰か(例によって顔がない)と恋愛しているような夢だった気がする。いずれにしろ、ドラマの方が気になって、起きてからどういうドラマだったか、誰が出ているのか思い出そうとしたが、どうしても思い出せなかった。

このところの酷い悲観のせいで、自分の人生にはもう夢も希望もないと思っていたのだが、今日はちょっとだけいいことがあった。まず、朝食後にメールをチェックしたところ、何年も前にフリマに出品して完全に忘れてしまっていた本が売れた。そんなわけで、実に久しぶりに出品物の発送というものをした。

郵便物をチェックすると、町から3000円分のクーポンをもらった。そんなわけで、午前中はちょっとだけいいことが続いた。で、案の定眠くなり昼前までソファで昼寝。もし昼寝をしなかったら、煙草の本数がとんでもないことになっていただろう。

午後洗濯した肌着を持って母の病院に行ったが、昨日と打って変わって今日の母は寝ていたこともあり、一言も喋らなかった。病院からの帰り、知り合いのマッサージを訪ね、15分ばかり整体。

結局のところ、ちょっとばかりいいことがあったといって、それで楽天的になるわけではない。相変わらずのペシミストである。まさに骨の髄から、みたいな。

ふと思いついて夜、Amazonプライムで映画「BLUE GIANT」を見た。面白かった。アニメ映画だがモーションキャプチャを使ってドラムの演奏とかが音と絵が完全に合っていて驚く。とはいえ、ジャズをスポ根的な根性論で語るのはどうかなという気も。あと、仙台の人が「だべ」となまっているのが奇妙だった。自分の知る限り、今の仙台でなまっている人はいない。昔はいたのかもしれないが。

業務は休み。

風呂に入っていてメロディが浮かんだので、風呂上がりに久方ぶりに鍵盤を弾いて、モチーフを譜面に書き留めておく。

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妄言

3月13日、水曜日。

9時33分起床。旧業務の夢を見た。一体いつになったら見なくなるんだろう。

今日も雪がちらつく寒い日だった。結局休むことができずにトレードして一回の損切りが響き三連敗。改めて何をやっても上手くいかない、という悲観が強くなっただけ。

午後母に面会に行くと、夜眠れなかったという母が最初はめまいがすると言っていたのだがハイになっているのか40分以上も喋ったので驚いた。そして、その話す内容はすべて現実のものではなかった。うちの近所の医者の隣の医者(存在しない)に行って誰それに電話したとか……。夢を見たんだ、と言ってもそうだねと言いながら母の妄言は止まらなかった。もしかしたら統合失調症の妄想の波が来たのかもしれないが、明らかに譫妄(せんもう。現実と夢の区別がつかなくなる)に見えた。いつまでも話している母に帰ると告げるのも辛かった。何より、一見急に元気になったと思える今日の饒舌は、むしろ母はもう長くないということを告げているようだった。

打ちひしがれて帰った。この世界は何もかもが上手くいかない。いくら努力してもいい方向に向かわないしむしろ結果的には悪くなる一方に思えた。もうこの先いいことは何も起こらないのではないかという疑念が湧いた。

そこで夜、U20女子アジアカップの準決勝を見たら、なんとU20日本女子がオーストラリア相手に文字通り圧勝した。スコアこそ1-5だが、シュートはオーストラリアが1本に対し日本は40本ぐらい。ほぼ何もやらせないぐらい完膚なきまでの滅多打ちだった。相手にボールが渡っても面白いぐらいにボールを奪い返せる。この試合にはちょっとびっくりした。なんだ、いいこともあるんだ、という具合に。

明日は夜の指標まで休むつもりだが、果たして休めるのか。母のところに洗濯した肌着を持っていかないと。

それで、世界にまだ希望はあるのか?

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